by valentin.d

Microsoftが、2021年7月までに行うWindows 10のアップデートで、2020年12月31日にサポート終了となったAdobe Flash Playerが完全にWindowsから削除されると発表しました。これによって、WindowsはFlash Playerの排除を達成することになります。

Windows 10 Patch Tuesday updates will remove Flash Player in July

https://www.windowslatest.com/2021/05/04/windows-10-patch-tuesday-security-update-will-remove-flash-player-in-july/

Adobe Flash: These updates will remove it from your Windows 10 PCs, for good | ZDNet

https://www.zdnet.com/article/adobe-flash-microsoft-lays-out-plans-to-remove-it-from-windows-10-pcs-for-good/

Adobe Flashは長らくインターネット上での動画やゲームを扱うための規格として使われていました。しかし2015年に、Flashファイルを再生するためのFlash Playerに「PCのコントロールをハッキングされるゼロデイ脆弱性」が発見されました。

PCを乗っ取られる凶悪な脆弱性が「Flash Player」にあると判明、Adobeが緊急パッチを配布中 - GIGAZINE



そして、Adobeは2017年7月にAdobe Flash Playerのアップデートと配布を中止することを発表し、2020年12月31日にFlash Playerのサポートが終了しました。

AdobeがFlash Playerの配布と更新を2020年12月31日に終了、期限後はFlashコンテンツ実行をブロック - GIGAZINE



これを受けて、Microsoftは段階的にWindowsからFlash Playerを排除する計画を進めており、2021年2月にWindows UpdateおよびWindows Server Update Servicesのオプション更新プログラムであるKB4577586を公開しました。このKB4577586は「Adobe Flash Player の削除に関する更新プログラム」と呼ばれ、適用するとAdobe Flash Playerがシステムから完全に削除されます。



そして2021年4月27日にMicrosoftは、2020年9月に投稿されたAdobe Flash Playerの削除についてのブログ記事をこっそり更新し、KB4577586が「2021年6月にWindows 10 バージョン1809以降のプレビュー更新プログラムに組み込まれること」、さらに「2021年7月にWindows 10のバージョン1607およびバージョン1507の累積更新プログラムに含まれること」を明らかにしました。これによって、Windows 10のすべてのバージョンからAdobe Flash Playerが完全に削除されることとなります。また、Windows 8.1、Windows Server 2012、およびWindows Embedded 8 Standardの月次更新にもKB4577586が含まれるとのこと。

さらに、2021年5月に行われる大型アップデート「Windows 10 May 2021 Update」でリリースされるWindows 10のバージョン21H1は初めてAdobe Flash Playerを含まないパッケージとなっており、Windows 10 May 2021 Updateを導入した時点でもAdobe Flash Playerが削除されます。

なお、KB4577586はカタログからダウンロードすればいつでも導入が可能です。