エンゼルス・大谷翔平【写真:Angels Baseball】

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大谷は21日の本拠地レンジャーズ戦で復帰登板「一番は点を与えないこと」

エンゼルス ー レンジャーズ(日本時間21日・アナハイム)

 エンゼルス大谷翔平投手は20日(日本時間21日)、今季初勝利をかけて本拠地・レンジャーズ戦で先発登板する。右手中指マメの影響で投打同時出場した4日(同5日)以来の登板となる。3年ぶりの勝ち星のカギを握るのは? 大谷のコメントをもとに探った。【小谷真弥】

 16日ぶりの投手・大谷。投打同時のリアル二刀流ではなく、投手一本で臨む。勝てば2018年5月20日の本拠地・レイズ戦以来1066日ぶりの勝ち星。「一番は点を与えないこと。星については、もちろん打線との兼ね合いがあるので難しい部分、左右できない部分がありますけど、自分の出来ることは最小限に抑えること。(勝ち星は)その先のことかなと思います」と静かに闘志を燃やした。

 投球の鍵を握るのは、やはりマメの完治具合だ。この日のオンライン取材でも、その質問が集中した。「気にはなっていない。実戦のマウンドとブルペンの投球はまた強度が違うが、ブルペンの中では全然大丈夫かなと思います」と軽傷を強調した。そして、マメによる投球への影響も語った。「比較的、大きいマメだったので、真っすぐ系の引っかかるところかなと思いますね。スプリットは(指の)内側に出来やすいと言ったら出来やすいですけど、この間は出来なかった。スプリットではないかなと思います」。

 今季初登板となった4日の本拠地・ホワイトソックス戦では100マイル(約161キロ)超の剛速球を9球投げた。3回2死二塁ではイートンを渡米後最速タイ101.1マイル(約162.7キロ)で遊ゴロ。平均98.1マイル(約157.9キロ)を計時したフォーシームは全92球のうち52球。実に投球の56.5%を占める剛腕・大谷の軸となる球だ。マドン監督は「75球から80球ぐらいを投げてほしい」と球数制限を設ける考えを示している。決して万全でない中での投球となりそうだが、フォーシームの出来がポイントとなりそうだ。

 今季初登板でボールの“キレ”に大きく影響するスピンレートは2449回転を記録。2020年2155回転、2018年2164回転を大きく上回る結果となった。フォーシームで空振り三振を奪う場面が見られれば、それは投手復活への大きく前進と言っていいかもしれない。(小谷真弥 / Masaya Kotani)