コロナ禍による外出自粛の影響で、動画やスマホをみる時間が増える傾向にあります。その結果目を酷使してしまい、目薬を使う頻度が高まっているようです。角膜(黒目部分)の傷リスクとケア方法について啓発を行う「現代人の角膜ケア研究室」が普段から目薬を使用しているユーザーを対象に実施した調査によると、コロナ禍となった2020年4月以降の点眼回数が「増えた」と回答した人は47.5%となっています。

画面を見続けると目が乾くから……

目の症状を感じるたびにとりあえず点眼する人が約半数

では点眼回数が増えたという人は、1日にどのくらい目薬を差しているのでしょうか?ちなみに調査を実施した現代人の角膜ケア研究室によると、目薬の適正回数の上限は6回とのこと。こちらを超える7回以上点眼した人の割合について調査したところ、以下のような結果となりました。

10回以上点眼するのは、もはや依存症?

7回以上となったのは26.0%。うち14.6%が10回以上点眼しており、中には「22回以上」と回答した人も0.2%いました。これらの人に点眼回数への意識について聞いたところ、48.8%の人が「回数の上限にこだわらず、症状を感じるたびにさしている」となっています。そのほかの結果は次の通りとなりました。

点眼回数への意識

回数の上限にこだわらず、症状を感じるたびにさしている……48.8%

症状とは関係なく、1日の決まった時間でさしている……22.9%

症状を感じる前に、できるだけこまめにさすようにしている……18.3%

症状を感じても、一定回数以上ささないようにしている……5.5%

説明書にしたがって、適切な回数をさすようにしている……4.5%

一定回数や適性回数を意識している人はわずか10%。それ以外の人は回数にこだわることなく症状や時間などによってさす頻度を変えていることが分かります。

目薬ユーザーの6割以上は防腐剤が入っているかどうかを把握していない

では目薬の適正回数を超えてしまうと、どのようなリスクがあるのでしょうか?現代人の角膜ケア研究室によると、問題となるのは開封後に雑菌の増殖を防ぐため配合された防腐剤。適正な用法用量で点眼される限り特に問題はないようですが、適正回数を超えてさし過ぎると、角膜を傷つけてしまう恐れもあるそうです。同調査によるとこの情報を知っている人は、わずか7.4%。さらに使用している目薬に防腐剤が入っているかどうかを把握している人は33.5%で、残り66.5%は分からないまま使っているという結果になりました。

防腐剤無添加の目薬を使用していることを把握している人は24.3%でした。

本来は目を癒すはずの目薬ですが、誤った使用によって逆に角膜に傷をつけてしまう恐れがあります。では角膜に傷がつくとどのような自覚症状が出てくるのでしょうか?同調査を監修した杏林大学医学部眼科学・山田昌和先生は「目がゴロゴロしたり、チクチクとした痛みがあったり、以前よりも酷い症状を感じている人は、角膜に傷がついているかもしれません」と語っています。」

そして「症状を感じる人は防腐剤無添加の点眼薬を選ぶなど、うまく点眼薬を活用していってほしいです。そして、市販の点眼薬でも症状が改善しないときは眼科医を受診してください」(山田先生)とのことなので、ぜひ皆さんも参考にしてください。

薬剤起因性の角膜障害になった角膜。

【調査概要】
調査主体:現代人の角膜ケア研究室
期間  :2021年3月5日(金)〜3月10日(水)
方法  :インターネット調査
対象  :20代〜60代 男女638名 日本国内在住、日常的に点眼薬を使用しており、新型コロナウイルス流行以降、目を使う作業が増加した人
監修  :山田 昌和先生 杏林大学医学部 眼科学 教授/日本角膜学会 理事長/日本コンタクトレンズ学会 理事