昨夏にレンタルにて加入したSCフライブルクにて、好調なシーズンを過ごし先発GKの座を守り抜いているフロリアン・ミュラーは、この夏に控える東京五輪のドイツ代表メンバーの中で、先発GK候補とも目されているところだ。実際に1997年生まれ以下の選手で、ミュラーほど定期的かつ安定的に、欧州のトップリーグで出場を重ねてきた選手は存在しない。kickerが得た情報では既にミュラーは五輪参加への打診も受けており、一見すると順風満帆のように見える。

 しかしながらこの夏には余りにも多くの不確定要素が残されている。まずフライブルクとのレンタル契約はこの夏をもって満了、所属元の1.FSVマインツ05へ復帰することになるのだが、ただそのマインツでは残留争いが展開され、残留はまだ確定していない。またロビン・ツェントナーが先発GKとしてプレーを続けており、kicker採点平均3.09に示されるように悪くはないだろう。

 そこでミュラーはそのまま復帰して定位置争いを展開する可能性もあり、また3歳若く、kicker採点平均2.89をマーク中のミュラーに対しては、前述の東京五輪でみせる活躍次第で、現在でも寄せられる他クラブからの関心が、さらに高まりをみせていく可能性もまた秘めている。