冷やかしの問い合わせを減らすことがひとつの狙い

 中古車情報サイトなどを見ていると、出てくるのがASKや応談の文字。今に始まったものではなく、以前からあるが、旧車が高騰している昨今、よく見かけるようになってきた。そもそもASKや応談というのはなにかというと、前者は具体的な価格を出すことはできないから、気になる人は直接問い合わせて(ASK)くれれば、教えますということ。後者は、似たような感じだが、応相談の略だけに、問い合わせてもらったうえで最終的な価格は相談して決めましょうというのが本来の意味だ。

 さらにこのような表現を使う理由としては、ショップがよく言うのは「ASKとなる車両の価格は高いので、興味本位の問い合わせをなくすため。本気の人だけ聞いてきてほしい」ということ。

 応談も、聞けばすぐに価格が出てくることからもわかるように、すでに価格は決まっていることが多く、こちらもお客さんの本気度を見ていると思っていい。もちろん実際に、相談で決めることもあって、その場合は「熱意があれば安くしてあげる」ということもあれば、「仕上げ途中なので、予算を元にしてどういった仕様にするかを相談する」と、実務的なやり取りになることもある。

ネットの普及で問い合せは増えている

 ただ、このようなやりとりは従来のものであって、GT-Rではない、L型搭載のハコスカのGTでも1000万円を超える時代になってくると、ASKにしても興味本位で「これいくら?」と聞いてくることも増えているとのこと。

 ネットが普及するとメールでも問い合わせができるので、なおさら気軽に聞いてくるだけに、本来の本気度を測るといった目的が薄れてきているのは事実。実際、「1000万円ですよ」と答えると、「スゲー」でおしまいという冷やかしには苦慮しているという声も増えている。

 かといってほかにいい表現もないし、正直なところ、ショップもASKや応談と表記することで注目度を上げている面もあるだけに、難しい面もある。あまり煽らずに、最初から価格を出してもいい気はするが、いずれにしても興味本位で取り上げられたり、問い合わせがくることは減りそうにない。