急いで目的地に到着することは望んでいない!

 今日は彼女とドライブデート。彼女好みのクルマも借りたし、コースのシミュレーションもバッチリだし、これは成功間違いなし! と意気込んで出かけたのに、何だか今ひとつ盛り上がらない……。いったい何が問題だったのか? なんて悩み、ちょっと自信をなくしてしまった経験を持つ男性の皆さんはいませんか。もしかしたらそれは、彼女を楽しませようと思うあまり、目的地に重点を置いたドライブデートをしてしまったのではないでしょうか? または、道中を楽しむという視点を忘れていませんでしたか?

 というのも、女性が「ドライブデート」と聞いていちばん期待しているのは、目的地に快適に到着できるということではなく、「大好きな彼と二人きりの空間で移動できる」ということです。男性からすると、なるべく渋滞にはまらないように、信号に引っかからないように、早く快適に目的地に到着することが、彼女がもっとも喜ぶことだと思ってしまうかもしれませんが、それはむしろ逆。

 黄色から赤信号に変わる寸前なのに、アクセルを踏み込んで強引に交差点を渡ったり、渋滞したらイライラして抜け道ばかり探したり、そういう彼の姿を見ると、彼女は「何でそんなに急ぐのかな。私と二人きりでいるのがイヤなのかな」と悲しくなってしまうかもしれません。

 男性は良かれと思ってそうしていても、女性はそんな運転や、急いで目的地に到着することなんて望んでいないのです。たとえ渋滞にハマったとしても、そのぶん、彼とちょっとでも長い時間、二人きりの空間でいられると思えば、彼女からすると嬉しいくらい。なので、そこで絶対にイライラしたり焦ったりするのはNG。彼女とのおしゃべりや周囲の景色を一緒に楽しむくらいの余裕を持って、渋滞なんて気にせずおおらかな気持ちでいることが大切です。

 そして、目的地を事前に彼女と相談していた場合は別ですが、彼女に内緒で選択していた場合には、そこへ向かう前にまず、彼女の服装をよく観察してください。女性は「ドライブデート=あんまり歩かない日」と想定することが多いため、普段はなかなか履けないハイヒールやサンダルなど、ガシガシ歩くのに適さない靴を履いてくる場合があります。彼に喜んでもらいたい一心で、ここぞとばかりにオシャレをしてくることが多いということです。

 それをよく観察せずに、たくさん歩くような大きな公園とか、テーマパークなどを目的地にしてしまうと、彼女はとても疲れてしまいます。これこそが、男性からすると「絶対に盛り上がるはず」と思っていたドライブデートが失敗に終わる大きな要因。そう、彼女はもちろん楽しいことは楽しいのでしょうが、歩きにくい靴であちこち連れ回され、長い時間歩かされて、疲れ切ってしまうわけです。

 それがひどくなると、「自分のことしか考えられない自己チュー男」というレッテルを貼ってしまうことにもなりかねません。なので、もしデート当日の彼女の服装や靴を見て、歩くのに適していなさそうだなと思ったら、目的地をなるべく歩かない場所に変更すべき。例えば映画館や小さめの水族館、美術館などがオススメですが、そうなったときに困らないように、目的地は複数想定しておくといいでしょう。

さりげない気遣いがドライブデートの成功を左右する!

 また、ドライブデートの場合は、車内で過ごす時間と目的地で過ごす時間の配分は、3:2くらいが妥当です。ぶっちゃけ、クルマを降りるのはカフェ休憩、トイレ休憩、食事、ちょっと夜景の綺麗な場所でのんびり、くらいの感覚で十分。あとは海が見える道だったり、高台から街が見下ろせる道など、なるべく助手席から景色が楽しめるルートを選んでおくことも、成功の鍵。

 女性は助手席から見た美しい景色を、けっこういつまでも覚えているものです。そのときに聞いた音楽や、飲んでいたコーヒーなどまでが、彼とともに鮮やかな思い出に刻まれますので、彼女が好きな音楽などもリサーチしておくといいですね。

 さて、あと注意すべきは車内のホスピタリティです。彼女を迎えに行って、まずすべきはドアを開けてあげること、ではなく、彼女の荷物を預かってあげること。脱いだコートや、ハンドバッグのほかにサブバッグを持っている場合など、もしドライブデートに慣れていない女性だとどこに置いていいものかわからず、ずっと助手席で膝の上に抱えていることに。サッと預かって、後席などに置いてあげる気遣いはとても嬉しいものです。

 次は、車内のエアコン温度設定にもご注意を。男性と比べて女性は寒がりだったり、冷え性の場合も多いので、夏場で暑いからといってエアコン最強でキンキンに冷えた車内は地獄です。もし運転席側と助手席側で温度設定が変えられるクルマなら、助手席側は温度を高めに。

 そうでなければ、吹き出し口からの風が直接彼女に当たらないようにしてあげたり、ブランケットを手渡してあげるといいですね。内気な女性だと、寒くてもなかなかいい出せずに体が冷え切ってしまったり、体調を崩してしまうこともあるので、鳥肌が立っていないか、唇が青くなっていないかなど、観察してあげることが大切です。

 そしてもう1つは、これも女性からはなかなか言い出せないことが多い、トイレ休憩。そもそも女性の方がお手洗いが近いことが多く、運悪く生理中だったりすると余計に頻繁にお手洗いに行きたいものです。

 コンビニやサービスエリア、道の駅など気軽にトイレに立ち寄れる場所があったら、定期的に「ちょっと寄ってこう」と男性から声をかけてあげると、女性はとても助かります。無理にガマンしていて腹痛になってしまったら、もうドライブデートを楽しむどころじゃありません。なので、男性からすると「ちょっと多いかな」くらいのトイレ休憩を取ること。これも、成功の意外な秘訣だと思います。

 いかがでしたでしょうか。「そういえば、あのとき……」と、思い当たる節がありませんでしたか? まとめると、ドライブデートのメインは目的地にあらず。渋滞だろうが何だろうが、二人きりになれる空間をとことん楽しむこと。そして荷物、エアコン、トイレ休憩の3つの気遣い。これをしっかり、でもさりげなく実行することができれば、きっとドライブデートは成功するはず。怯まず、恐れず、今度こそは素敵なドライブデートを楽しんでくださいね。