@AUTOCAR

写真拡大 (全3枚)

公式サイトは残っているけど……

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)editor:Taro Ueno(上野太朗)

4月5日に日本仕様が発表となった2世代目となるトヨタGR 86/スバルBRZ。

【画像】【画像】世代交代 86どう変わった?【画像で比較】 全206枚

初代の良い部分は踏襲しながら、安全性や運動性能を向上させた正常進化モデルということで、発売が待ち遠しくなった人も多いことだろう。


トヨタ86(初代)    トヨタ

ただ、性能や質感などが向上した分、車両価格が上がってしまうのは避けられないところ。

とくにエンジンが先代の2Lから2.4Lへと排気量アップとなったことで、維持費の面でもコストアップしてしまう点にネガティブな印象を受けた人もいるようだ。

そこで気になるのが、先代型の86/BRZの存在だ。新型モデルはBRZが2021年夏ごろ、GR 86が2021年秋ごろの発売とアナウンスされており、登場までまだ半年近い猶予があるということになる。

すでに初代BRZに関しては2020年の春ごろに同年7月20日をもって受注を終了する旨がアナウンスされており、実際にはそれ以前に多数注文が入ったため、日程を繰り上げて終売したことが判明しているが、86に関してはとくにアナウンスもされておらず、執筆時点でもトヨタの公式サイトを閲覧することも可能となっている。

もちろん公式サイトをみても終売のアナウンスや、「一部グレードは注文できない場合がございます」といった注意書きもみつけることができない……。

となると、もしやまだ86に限っては注文できるのではないだろうか?

販売店に問い合わせてみるも……

そこで某トヨタ販売店に問い合わせてみるも、「すでに86の受注は終了しました」という返答。

詳しく聞いてみると、すでに2月ごろには受注終了となっていたようで、販売店からは見込みユーザーへの案内をしたのち終売となったとのことだった。


トヨタGR 86    近藤浩之

一部の販売店では在庫を保有している可能性はゼロではないということだが、86/BRZは基本的に受注生産に近いシステムであり、通常でも注文から車両が届くまで3か月ほどかかるということもあって在庫を抱えている販売店は少ないのではないか、というのが訪問した店舗担当者の見解であった。

ただ、2020年中に生産販売を終了したBRZに対し、86は2021年に入っても生産販売が続けられていたことは判明した。

新古車はあるも強気のプライス

そこで中古車をチェックしてみると、たしかに2021年登録の個体を数台見つけることができた。

しかも登録しただけの走行距離数十kmの新古車である。


トヨタ86(先代)    トヨタ

これらは当然ながらすでに存在している個体のため、仕様を選ぶことはできないが、新車に限りなく近い初代86が欲しいという人にとってはラストチャンスともいえるだろう。

ただ、中古車としての旨味があるかといわれると難しいところで、どれも新車と同等かやや高いくらいの強気のプライスタグとなっていた。

新車が購入できなくなったことを考えれば分からなくはないが、新型の価格がアップしそうという理由で初代を狙うのであれば本末転倒であるから、その辺りはじっくり考えて結論を出した方がよさそうだ。

無論、新型よりも初代の方が魅力的と考える人にとっては一刻も早く行動に移した方がいいことはいうまでもない。