生活費を月12万円以内におさえて、残りを投資に回す……そんな方法で、33歳にして1億円を作ったサラリーマンがいます。『33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由』の著者、井上はじめさんです。

そんな井上さんですが、実は「投資家ではなく節約家」とご本人が豪語するほど、投資よりも節約の方に力を入れた生活を送っていらっしゃいます。節約生活を経て捻出されたタネ銭をもとに、1億円の資産を作っていったのです。

今回は井上さんの許可を得て、節約術について書かれているブログから、その一部をご紹介します。

"手取り22万円で資産1億円"を達成したサラリーマンが送る、究極の節約生活とは

○節約に必要なのは我慢ではなく工夫

まず、井上さんが指摘しているのは「節約は我慢ではなく工夫だ」という点。

「節約というのは爆発的にお金を増やせるものではないので、長く続けられないと大きなお金にもなりません。だから節約において大事にしなければいけないのは、我慢ではなく長く続けるために工夫することなのです」

そんな井上さんは、下記の8つのポイントを重視して節約を実践しているそうです。

(1)固定費に関しては徹底的に節約する

(2)大きい支払いこそ徹底的に節約する

(3)常識に囚われずにお金をかけない方法を調べつくす

(4)再販することを意識して購入する

(5)節約食生活の中にもメリハリをつける

(6)支払いは徹底的にキャッシュレスにする

(7)日常生活の質をあげない

(8)究極の先取り貯蓄を実施する

1.固定費に関しては徹底的に節約する

「固定費は、食費などの変動費と違って一旦節約して契約することができたら、その後の努力は必要ありません。誰もがしっかりした知識を身につけて、実践すべきだと思います」と井上さん。

なんと固定費の中でも最も額が大きくなりがちな住居費は0円! その秘密は"不動産投資"にありました。

「不動産投資の知識を身につけて、マイホームを安く買って、リフォーム代を徹底的に安く抑えながら快適な居住空間を作って、完成したら移り住み、その後高く売却することを繰り返しました」

購入金額+リフォーム代よりも高く売れれば、その間暮らした住居費は0円、というわけです。

また、携帯電話代が夫婦2人で月3,000円というのも驚きです。

「iPhoneの白ロム携帯を購入し、DMMモバイルの、音声通話機能がないデータSIMを契約して、10GBを夫婦2人でパケット共有するという方法です。通話に関しては、050plusというIP電話を契約してスマホアプリに入れています」

"格安スマホに乗り換える"を超えた節約術と言えそうです。

井上さんの生活費の内訳※ブログより引用

2.大きい支払いこそ徹底的に節約する

「数百円の支払いをコツコツ節約するよりも、1万円以上の支払いを1割節約できる方が効果は絶大です」

「実は1万円以上の支払いって、1年に10回以上ありませんか? 家具や家電、趣味、旅行、プレゼント、スマホ本体、PCなどから日用品も含めてなんでもです。それが全部1割カットできたら年間数万円の節約につながると思いませんか?」

「ネットでも実店舗でも、大きい支払いの時は、徹底的に安く購入できる方法を調べてみてください」

家電の買い替えはセール時期を選ぶ、実店舗ではバーコードスキャンして最安値検索する、リサイクルショップを利用する、引っ越し費用はとにかく安くするなど、とにかく徹底的に今より安く購入できないか、調べ尽くして実践されているそうです。

3.常識に囚われずにお金をかけない方法を調べつくす

井上さんはもう何年も住民税を払っていないそうです(正確には均等割といって、毎年年間で5,000円しか払っていない)。不動産投資による経費や損失を利用して、合法的に年間所得を住民税非課税世帯の水準にするという方法を取られています。

井上さんの給与明細(令和2年11月時点)。住民税を支払っていないことがわかります※井上さんご提供

この方法自体は多くの方の実践が難しいかもしれませんが、「たとえ世の中の常識であり、納税が国民の義務だとしても、節約できるならしたい」と考えたことで、たどり着けた方法なのだとか。

「このような事例は他にもいくつかありますが、僕は『これ、支払いたくないな』って思った時は、ネットの世界に助けを求めます。そして、ネットの世界にはそんな時に手を差し伸べてくれる人はたくさんいるのです」

常識に囚われず、"もしかしたら節約できるかも"とまずは考えて調べてみる姿勢が大事なんですね。

4.再販することを意識して購入する

「夫婦揃って『鬼滅の刃』にハマったのは2020年の夏。2020年12月にコミックスが完結したので、全巻大人買いをして(約12,000円)、そして夫婦で1カ月半かけて何度も読み込み、その後メルカリでほぼ新品として売却しました(11,500円)。手数料や送料などのコストを差し引いて、全23巻を3,000円以下で堪能できた計算になります」

井上さんは、マイホーム、バイク、PC、携帯電話も毎回1〜3年で買い換えるようにしているそうです。なぜなら、古くなったり使えなくなってから買い換えるのではなく、比較的高く売れる段階で売却したいから。

再販することを意識するだけでなく、最初から高値で再販できるものを選ぶと、さらに効果が高くなる、ともコメントされています。

5.節約食生活の中でもメリハリをつける

井上さんのランチは予算200円以内。ただ、井上さんが大事にしているのは200円という予算よりも毎日続けられるように、用意する手間を極力減らすことのようです。

お手製のお弁当※井上さんご提供

お弁当準備にかける時間は毎日なんと3分以内。そんな井上さんオリジナルのお弁当はこちら。

井上さんが作っているお弁当

(1)前日の夜に、自然解凍の冷凍食品を6品タッパに入れて冷蔵庫に入れる

(2)前日の夜に、冷凍庫にストックしているおにぎりを(1)と一緒に冷蔵庫に入れる

(3)当日朝、(2)のおにぎりはレンジでチンして(1)と一緒にお弁当袋に入れる

(4)当日朝、200ccの水をポットで沸かし、魔法瓶に入れる

★お弁当袋には常にいろんな種類のインスタントカップスープの素と海苔を入れておく。

(1)食べる直前に、その時の気分に合わせてチョイスして、魔法瓶に入れて何度も振ってスープの完成

(2)食べる直前に、おにぎりに海苔を巻く

ただ、たまには株主優待を使ってテイクアウトしたり、コンビニでお昼を買ったりすることもあるのだとか。平日ランチの節約にもメリハリが大事なんですね。

6.支払いは徹底的にキャッシュレスにする

「2013年くらいまではポイントの2重取り、3重取りは当たり前で、場合によっては4重取り、5重取りということもできていたので、ほぼ全ての支払いに5%以上のポイントをつけていたと思います」

「効率の良いポイントの貯め方を常に考えながら、毎年10万円分くらいのポイントは貯めていたと思います。つまり日常の生活費は変えずに、10万円分の節約になっていたということです」

昨今の節約生活では欠かせない存在になっている"ポイ活"。井上さんは、その時の還元率などに合わせてクレジットカードを変えているそうですが、変更するのが嫌な方は以下のどれかをメインカードにすることをオススメされています。

井上さんオススメのメインカード

(1)リクルートカード(リクルートサイトやローソンでの買い物が多い人向け)

(2)楽天カード(楽天サイトでの買い物が多い人向け)

→上記の2つに当てはまらない人は、還元率1%以上でキャッシュバックされるカード

7.日常生活の質を上げない

「心当たりがある人もいるかと思いますが、人は一度あげた生活水準をなかなか下げることができないものです。それは周囲への見栄やプライドもありますが、1番の理由は甘い蜜を知っていることによる惰性だと思います」

「僕がこれまであげたような節約を実践しようとココロに決めたのは大学時代です。つまり、社会人になって収入を得るようになっても、大学時代からお金の使い方を変えないようにしているだけです」

それだと頑張って働いた意味がない、と感じる方は、収入が増えた分の2割までは支出を増やしてもいいというルールにしてみたり、日常生活ではなく臨時支出として対応するご褒美にするのがオススメなんだとか。

8.究極の先取り貯蓄をしておく

「僕の場合、約22万円の給料が毎月25日に振り込まれたら、その内10万円は翌月1日には自動で銀行口座から証券口座に自動で移る設定にしていました。つまり手取り22万円というのは給料が振り込まれてから5日間くらいだけで、その後強制的に手取り12万円という状況を作っていたということです」

「口座に12万円しかないのであれば、12万円で生活するしかないですよね?」

給料が入ったら貯蓄したい額を"銀行"に預けるのではなく、世界経済に分散した投資信託の商品を、毎月一定額、投資するための資金に回す。その行動が、資産1億円を作ることにつながったのだそうです。

○節約をしているのは"しっかりお金を使いたいもの"があるから

これだけ節約している井上さんですが、日常品でもこだわりがあるものは高い方を買ったり、数年に1度のイベントに10万円以上の予算をかけたり、寄付をしたり、炊飯器・枕・靴には人並み以上のお金をかけていたりするのだとか。

「人生でやりたいこと」「将来やりたい仕事」リストを作り、その実践のために最も多くお金を使われているそうです。

井上さんの「人生でやりたいこと」リスト※ブログより引用

「しっかりお金を使いたいと思う対象があるから、それ以外では究極の節約術を続けることができる」と井上さん。

こだわりたいもの、そこそこでいいもの、自分の中でお金を支払う対象の優先順位をはっきりさせることが、節約生活のモチベーションを上げてくれるのかもしれません。

このほかの節約術は、井上さんのブログで見ることができます。興味のある方はぜひのぞいてみてくださいね。

○井上はじめ

1985年、宮崎県生まれ。大学時代にたまたま読んだ新聞記事と、社会人になってからの生死をさまよう大けがをきっかけに、お金を増やす方法を発見。「投資家ではなく節約家」をモットーに、自分にできることを一つずつ実行していき、1億円の資産形成をまもなく達成。 公式ブログ「33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由」も運営中!

○著書『33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由』ごくごく平凡なサラリーマンの「僕」が、生死をさまよう大怪我を機に開眼! 投資センスがゼロでもできる、驚くほどシンプルなお金の増やし方をやさしく解説。家計にのしかかる住宅ローン、教育費、介護費。さらに老後資金「2000万」問題……。生きていく上で誰もが避けて通れないお金の悩みは、こうして解決します!(新潮社/税別1,400円)