「ブスのくせに」毒親に自信を奪われた女性、救ってくれたのは同僚だった

 自分に自信が持てないせいで、好きなことまで諦めてしまう人は実は多いのかもしれません。けれども、「好き」に自信を持たせてくれた人との出会いで、大きく人生を変えた女性がいました。

◆洋服屋さんになるのが夢だった

 リリカさん(仮名・32歳)は現在、昔から大好きだったアパレルブランドでショップ店員として働き、忙しくも充実した日々を送っています。しかし、リリカさんがアパレル業界に飛び込んだのは30歳と、つい最近のこと。それにはリリカさんが育った環境と、ある出会いが関係していたのです。

「幼い頃に両親が離婚して私は母親に引き取られました。寂しさはありましたが、小学生の頃にアニメの影響で洋服が好きになって、洋服のことを考えたり密かに1人でファッションショーをしたりして、寂しさを忘れることができていたんです」

 幼い頃からファッションに強い興味を持っていたリリカさんは、当たり前のように将来は“洋服屋さん”になると信じていたといいます。

◆毒親に夢も自信も奪われる

「でも徐々に母がキツく当たるようになって、中学生になる頃には『ブスのくせに服なんかに興味を持つなとか』『お前が着たら服がかわいそうだ』と服のことで否定されるようになって…。他にも『どうせお前なんか』とか『お前じゃできない』と私のことを肯定してくれなくなり、どんどん自信を失っていきました。今考えたら母も1人で私を育てることに疲れていたのかもしれません」

 そんな母親は、アパレル関係に進むことも否定し、さらに大学への進学も反対され、夢を失ったリリカさんは高校卒業後に派遣社員として事務の仕事に就きました。

「長く同じ会社に派遣されていて、気づいたら29歳になっていました。社員に誘われたこともありましたが、自信がなくて断っていたんです。その頃の私は服にも興味をなくしていて地味でしたし、仕事で褒められても『私なんか』って否定して、あまり良い印象ではなかったと思います」

 そんなリリカさんの部署に、あるときバツイチ子持ち、32歳のアユミさん(仮名)が派遣社員として入って来たことでリリカさんは大きな転機を迎えることになります。

◆バッグを褒められ打ち解ける

「もともと外資系の会社の子会社で服装や髪型は自由なのですが、アユミさんはひときわ目立つピンクの髪に毎日違うテイストの服を着て、とにかく目立ちました。社内でもすぐに噂になっていましたが本人は気にする様子もなくて。仕事もきちんとしてくれるし、必要以上にこちらにも踏み込んでこないので私はとても助かっていました」

 ある日、たまたまアユミさんと帰りがいっしょになったリリカさん。軽く挨拶をすると、突然アユミさんが声を掛けてきたのです。

「アユミさんは、私が持っているバッグが可愛くて気になっていたと言ってくれたんです。声をかけられて驚きましたがそのブランドのものを良いと言ってくる人と始めて出会ったので、嬉しくてついブランドについて熱く語ってしまいました」

◆アユミさんの言葉で目が覚める

 楽しそうに語るリリカさんを見て、アユミさんは心底不思議そうに「そんなに詳しいのになぜアパレルの仕事をしてないの?」と聞いてきました。そこでリリカさんはいつものように「私なんかじゃ無理だから」「私くらいの知識じゃ入れない」と自己否定の言葉を繰り返してしまいます。「アユミさんはそんな私に、『自分を認めてあげないなんてかわいそう』って言ったんです。アユミさんは今まで周りから30代なのにと派手な髪を否定され、子どもがいるのにおしゃればかりに気を遣っていると言われ続けていたそうなんです。でも自分らしくいられることが大切で、そんな自分が好きだから自信を持っていられると話してくれました。