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日本法人 2025年には35%をEVに

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

ボルボ社は3月2日にスウェーデン本社で新たな電動化戦略を発表し、2025年の段階で世界の販売台数の50%をEVにするとした。

【画像】ボルボC40デザイン・プロトタイプ【初のEV専用モデル】 全27枚

また、ボルボ日本法人は、2025年には国内のEV販売比率を約35%にするとし、2030年には販売するすべてのクルマをEVにすると述べた。


ボルボC40デザイン・プロトタイプ    上野和秀

ボルボ社は他社に先がけて安全性の追求を続けてきたが、サスティナブルの領域でも先行して積極的に取り組んでいる。その一環として2017年に2019年以降に発売するすべてのモデルに電動モーターを搭載すると宣言し、日本市場でのディーセル車の販売終了を早々に決断している。

ボルボ社のサスティナブルはEVに転換するだけではなく、開発から製造、リサイクル、リユースのすべての領域で、2040年にクライメイト・ニュートラルを目指すもの。

日本国内でも後述のC40(写真はデザイン・プロトタイプ)の導入にあわせて販売店の再生可能エネルギー活用が始められる。

C40リチャージ どんなクルマ?

こうしたボルボ社の2030年に向けた電動化戦略発表の中で、初のEV専用モデルとなるC40リチャージのデザイン・プロトタイプが発表された。

姿を現したC40リチャージはクロスオーバーEVモデルというポジショニングが与えられ、XC40と同じCMAプラットフォームが用いられている。


ボルボC40デザイン・プロトタイプ    上野和秀

車体寸法は全長4431mm、全幅1850mm、全高1582mm、ホイールベース2702mm(いずれも欧州値)。XC40の日本仕様に比べ、全長は6mm長く、全幅が25mm狭くなり、ルーフが低められたことから全高は78mm低くなっている。

駆動装置は前後に150kWを発揮する電動モーターを備え、合計出力は408ps。

バッテリーは78kWhの容量で、航続距離はWLTPモードで420kmと発表。動力性能は0-100km/h加速は4.9秒、最高速度は自主規制により180km/hに抑えられている。

スタイリングはXC40の派生形に見えるが、ルーフが低められたクーペスタイルと独自のフロントデザイン、ルーフへ伸びるテールランプがポイントだ。日本へは今秋に導入されるとアナウンスされた。

展示されたデザイン・プロトタイプはモックアップに近いスタイリングモデルで、走行装置やインテリアは備わらない。今回は本国発表の2日後に東京、ミラノ、ニューヨークのボルボ・スタジオで披露されるという素早さで、ボルボ社の意気込みが感じられた。

販売はオンラインで

EV化を推し進めるボルボ社は、ユーザーの利便性の飛躍的な向上を図るため、今後導入するすべてのEVモデルをオンラインで販売すると発表した。

またC40リチャージの当初の100台には、新しいサブスクリプション・プランを用意。


ボルボC40デザイン・プロトタイプ    上野和秀

ボルボ社が掲げる「モビリティの自由」を具現化するため、オーナーのライフスタイルの変化に合わせて短期の契約終了でも追加負担がないという画期的な内容になるという。

サブスクリプション・プランの詳細は、今秋に予定されているC40リチャージの販売開始時に発表されるので注目だ。