世界にひとつ!?かっぱ橋道具街で自分だけの「クッキー型」作り体験
無いなら作ろう!世界にひとつのオリジナル「クッキー型」
日本最大級のクッキー型販売数を誇る、かっぱ橋道具街の馬嶋屋菓子道具店。海外からの輸入品や、職人やスタッフの手作り品など、展示総数は3,000点に上ります。
「クッキー作りの楽しさをより広めたい」という想いのもと、型の販売のみならずクッキー型作りのワークショップを開催しているという噂を聞き、お菓子作り好きな編集部員が実際に体験してきました。ワークショップの楽しさや難易度を細かくレポートします!
ワークショップに参加したのは
(左)macaroni カメラマン / さねやん
広告、報道、雑誌などさまざまな分野の撮影に携わったのち、macaroniに参加。フード撮影も人物撮影さながらに「かわいいね~!」とほめるスタイルを貫く。“macaroniのクッキーモンスター”の異名をもつほどのクッキー好き。
(右)macaroni編集部 レシピ・ヘルス&ビューティー担当ディレクター / おみず
関西出身、寿司屋の娘。管理栄養士の資格を持っている。仕事終わりのビールとおいしいパン屋巡りが何よりの楽しみ。お菓子作りは好きだが、どちらかというと食べ専。
教えてくれたのはこの人
クッキー型アーティストとして活躍するモンペラ先生。JSAサロネーゼアイシングクッキー認定講師の資格をもち、元はアイシングクッキー講師として活動されていたそうです。その後、物作り好きが講じてクッキー型を専門に作るように。
アイシングとクッキー型作りの技術を掛け合わせた繊細な作品が、SNSやメディアで話題を呼んでいます。気になる方は、先生のインスタグラムをチェックしてください。
まずは、簡単な型作りで練習!
1. アルミ板をカットする
まずは、器具の使い方に慣れるために、簡単な型作りからスタート。
使用するのはアルミ板。既製品はステンレスのものが多いそうです。「ステンレスのほうが丈夫ですが、やわらかくて扱いやすく、作品の自由度が高いアルミのほうが僕は好きです」と、先生は云います。
手を切らないように軍手をつけ、物差しとカッターを使い慎重にカットしていきます。ステンレスよりやわらかいとはいえ、結構な力作業です!
2.ペラモンパイプを使って成形していく
次に、カットしたアルミ板をクッキー型に成形していきます。主に使うのは、こちらの筒状の棒たちは、通称 “ペラモンパイプ” といい、モンペラ先生のプロデュース品です。
ちなみに、マトリョーシカのように収納でき、持ち運びにぴったりな仕様です。旅先で突然クッキー型を作りたくなっても、これがあれば安心ですね。
冗談はさておき、教わったペラモンパイプの使い方をご紹介します。初めは、簡単なクローバーの型を作りながら基本動作を覚えます。
写真のように、パイプをアルミ板に押し当て、指で上から力を加えていきます。すると、綺麗なアーチができあがります。これを繰り返しながら、作りたい型のイメージにあわせて、パイプの太さを使い分けていきます。
不器用だからこんなのできるわけがない……!と思ったそこのあなた、ご安心ください。先生がお手本を見せながら、ひとりずつ丁寧に教えてくれますよ。
直角に曲げたいときはペンチを使ったり、緩やかなカーブをつけたいときは指の腹を使ったり。自由に成形していきます。
3. ガイドラインをつける
次に、“ガイドライン”のつけ方を練習します。ガイドラインとは、クッキー生地をくり抜く際に、生地に模様を付けるための部分。
この練習では、上の写真にある型「ハートギュッとクマさん(命名モンペラ先生)」を作っていきます。
ガイドラインをつけるのは、クマの右半身の部分。外枠よりも3ミリほど幅を狭くカットしたアルミ板を使用し、高低差をつけることで、クッキー生地が断裂せず模様がつく仕組みになっています。
4. 成形したアルミ板を接着する
最後に、アルミ板を接着します。使うのは食品衛生法に適合した、口に入れても問題のない接着剤。アルミ板の両端に塗り、クリップでとめて、乾いたら完成です。
指に接着剤がつきやすいので、先生が用意してくれている指サックを付けることをおすすめします。つけ忘れた筆者の人差し指がカピカピになったのは、想像に難くないですね。
さて、大まかなクッキー型作りの流れは以上です。教わった技術をもとに、オリジナルの型作りにチャレンジしてみました!
※ちなみに、アルミだけでなくステンレスのクッキー型作りも体験でき、その場合は専用の工作用溶接機を使って接着します。溶接といっても難しいことはなく、パチンっと器具で挟むだけの簡単な作業です。
初めてでもできました。オリジナルのクッキー型が完成
先生の手助けを受けながら、学んだ技術を総動員して作り上げたクッキー型をご紹介します。
写真中央左が、筆者作のトトロ。中央右がさねやん作のトリピー。トリピーが何者か気になる方は「トリピー 鳥取」で検索してください。
まわりに置かれているのは、練習で作ったものや先生の作品。作った型はすべて持ち帰ることができ、お土産に先生の作品までいただいてしまいました。
実際にクッキーを焼いたものがこちら。
か、かわいい……!ガイドラインの模様がしっかりとついており、トトロもトリピーも再現度はかなり高いのでは。
そして、先生の作品でくり抜いたクッキーは流石の仕上がり。もっといろんな型作りにチャレンジし、上達したい欲がふつふつと湧いてきました。