もともと全面改良のスパンが長いモデルも存在する

 いまだに進化が止まることのない自動車。それだけに新車が登場してからおおよそ5年から7年くらいのスパンでフルモデルチェンジを実施して旧態依然とならないように各メーカー努力を続けている。

 そんな日進月歩の自動車のなかでも、フルモデルチェンジを行わずにマイナーチェンジや一部改良のみで現在も販売が続けられている車種が存在している。

 フルモデルチェンジがなされないことを「不人気だから」で片づけてしまうのは簡単だが、本当に不人気であればラインアップから消えることが常と考えれば、ラインアップされ続けていることは評価に値する。しかし、フルモデルチェンジされないというのもなかなか不遇ということで、そんな諸々の要因で板挟み状態のモデルたちをご紹介しよう。

1)日産マーチ

 日産の普通車のラインアップのボトムラインを担っているマーチ。現在販売されているモデルは通算4代目となるもので、デビューは2010年7月だからすでに10年以上が経過した長寿モデルということになる。

 とはいえ、マーチはもともとフルモデルチェンジのスパンが長いモデルとしても知られており、初代モデルは1982年〜1992年、2代目は1992年から2002年、3代目は2002年から2010年と、過去のモデルも8〜10年ほど販売が続けられているのだ。

 しかし、すでに欧州では2017年から5代目となるマイクラ(マーチの輸出名)が販売されており、日本仕様は放置されている感もある。だが、日産としては唯一コンパクトクラスの3ペダルMTが用意されるNISMO Sは安定した人気となっているし、昨年夏には衝突被害軽減ブレーキが新たに装着されるなど、アップデートがされていないわけではない。

マイナーチェンジで大きくデザインが変更されたモデルも!

2)三菱デリカD:5

 オールラウンダーミニバンとして唯一無二の価値を提供し続けている三菱デリカD:5。しかし、デビューは2007年1月ということで、すでに登場から14年が経過した超長寿モデルとなっている。

 デビュー当初はガソリンエンジンのみのラインアップだったが、往年のファンの声に応える形でクリーンディーゼルモデルを追加。2019年には現在の三菱のアイデンティティでもあるダイナミックシールドを採用したエクステリアに変貌を遂げている。

 このときの改良ではフロントセクションの骨格にまで手が加えられる大改造が施されており、フルモデルチェンジをしていないからといってメーカーが見捨てているわけではないことを照明しているのだ。

3)トヨタ・アリオン/プレミオ

 こちらはすでに2021年3月末での生産終了がアナウンスされているモデルとなるが、デビューは2007年ということで、こちらも10年以上フルモデルチェンジを受けずに販売されてきたモデルということになる。

 もともとアリオンはカリーナの、プレミオはコロナの後継車種として2001年に初代モデルが登場しており、現行型は2代目モデルであり、マイナーチェンジで先進安全装備が追加されるなど、時代に合わせてアップデートがなされてきた。

 すでに登場した2007年の段階で5ナンバーサイズのセダンの需要はミニマムとなっていたが、ベテランユーザーの代替先として、またミドルサイズ以上のセダンからダウンサイジングユーザーの受け皿として用意されており、2リッターエンジンや本革シートなど、上級車種から乗り換えても不満のないように作り込まれたセダンとなっていたのである(現在2リッター仕様は先行して廃止)。