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聖火リレーは心の所作!

「全国の自治体に探りを入れて、聖火リレーを辞退した人を報道してやろう…」という動きがにぎやかとなるなか、「欠員が出たので走りませんか?」というメールが来るんじゃないかとメールボックスを確認する毎日。今のところ僕のもとには組織委員会や協賛企業からのメールは届いていませんが、改めてアピールをしていきたいと思います。僕は万難を排して走ります、と。


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報じられている人の大半は、「日程が合わず」ということで特に他意のない辞退であろうと思います。なにせもともとは2020年の春にやるはずだったことです。それが延期となり、やるかやらないかもわからない状態で2021年に繰り延べられた時点で動きが取れなくなる人はいるでしょう。芸能人のように自分の行動が金と直結する人なら当然ですし、会社員や学生などでもすべての人が1年延期に対応できるほどスケジュールが自由なわけではありません。

もちろん残念な気持ちはあります。せっかく一緒に聖火をつなごうという気持ちを抱き、その機会を得た人が断念せざるを得なくなるというのは、他人事としても惜しまれますが、それぞれの人にとって大事なものは違いますし、今は一番大事なものをやるのが精一杯の時期です。あれもこれもはできません。たとえば、2021年に決まっていた大河ドラマの撮影と2020年からズレ込んできた聖火リレーとが重なったらどちらを取るか。その人が俳優であったなら答えは是非もないでしょう。辞退、やむを得ずと思います。

ただ、ここにそうではない補充要員がいます。

すべての機会に応募し、すべての機会で落ちてきた補充要員がココにいる。そのことは組織委員会にも強く申し述べたい。仕事と聖火リレーがバッティングしたら僕は100%で聖火リレーを取ります。中長期間の拘束となると確約しかねる部分はありますが、リレーであれば100%です。いつ、どの時間帯に、どのタイミングでのお声掛けでも身体を空けます。最近は在宅勤務の状況でもありますし、よしんばのっぴきならない案件があったとしても「すみません、トイレが大事件で…」で押し切ります。

都合のよいことに、僕が居住する自治体ではウチのド近所が聖火リレーの通り道になっており、僕はその道を日々走っています(ローソンに行くときなど)。日々の行動を記録したりもしています(先週の記録はラグビー、在宅、在宅、在宅、在宅、在宅、ローソン&公園でした)。常に備えています。自宅からコースまで5分あればいける地の利を活かして、当日その瞬間まで待機する覚悟で待っています。いや、当日はどうせ沿道にいるでしょうから、5秒で行きます。最初からランニングの格好で沿道にいれば5秒で行ける。

テスト的にコースを走っているとき、どうやら僕には有名人のオーラはまるでないようで(当たり前だが)、誰ひとり寄ってくる者はいませんでしたし、「密」は生まれませんでした。どちらかと言えばすれ違う人がイヤな顔をして避けていく感じ。地域には顔見知りも友人もいませんし、応援団が来るアテもありません。本番も取り立てて特徴のないご近所ランナーとして、「密」を生まないことをお約束します。

↓密とか密じゃないとかじゃなくてやめようという話もあるかもしれませんが…!

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とかく世間の風当たりが強く、「聖火リレーはナチスが始めた」などと何でもナチスとインパール作戦にたとえる連中(※自分が嫌いなものに対して「ナチス絡んでないかな?」のチェックから始めて、絡んでたら「ナチス」論法で責める手合い/嫌いなものが奮闘努力しているとすぐにインパール作戦って言い出す)から目の敵にされる聖火リレーですが、僕も絶対に必要なものだと考えているわけではありません。

このリレーにはアスリートは参加しませんし、一番守りたい「試合」そのものでもありません。やったらやったで楽しいと思いますが、「楽しくない」という意見が大勢であるならばやむなしとは思います。ただ、「どうしたらできるか」を考えていくなかでは、クリアすべき壁だろうとも思います。聖火リレーを見るために海外からの渡航客が押し寄せるわけでもないでしょうし、箱根駅伝もつつがなく行なわれたなかで聖火リレーができないはずがありません。

換気100%の屋外で、それぞれが距離を取り、発声を抑制して取り組めばできないはずがない。もちろん「できない人」もいるでしょうが、少しずつ「できる人」を増やしていくことが必要です。今回のウイルスに対してはワクチンで対処が効いたとしても、この先また新たに訪れる同様の機会に「そういうときでも何かができるような振る舞い」というのを身に着けることにおいて、いい機会だと僕は思います。

↓実施にあたってのガイドラインも発表されました!沿道に行く方は読んで備えましょう!


よしんばこの先の状況が思わしくなく、実施が難しいという場合でも、何かを考え、ギリギリまで尽力し、何かを残していきたいと思います。にぎにぎしい沿道、万雷の拍手と大歓声、地域に縁のある著名人が聖火リレーを盛り上げ、地元住民が火をつなぐ。そういった形でなくても「できる」ことを探していく。それは聖火リレーだけでなく東京五輪・パラリンピックに対してもそうありたいと思います。

島根県のような自治体としての離脱を求めるという事例でさえも、まだ「できる」ことはあるだろうと思います。公道を塞いで走るとなれば自治体の参加なしには難しいでしょうが、それは聖火リレーの本質ではありません。聖火は心に灯るもの。心に灯る炎が広がっていけば、そこに聖火は現れます。極端な話、トーチに火がついていなくとも聖火はつなげるのです。実際問題ソチ五輪なんて途中でライターで再点火してたわけで、あの火そのものがリレーされなくても聖火はリレーできます。

心に炎を灯した人が、それを広げていく。

心の所作として聖火のリレーはできる。

どうにもならない場合には、聖火リレーを走るはずであった人にトーチを届け、何月何日何時何分にどこからどこまでという指定を送り、そのトーチをカバンに入れたまま心に炎を灯したランナーがコースを走り、SNSなどで「中継地点に着きました!」と報告し、それを受け取った次走者がまた走り出すことで、「つながった」「広がった」という気持ちは生まれるはずです。「できない」なんてことは絶対にない。考え抜いて尽力すれば、形を変えた「できる」は見つけられる。

こんな方法であれば自治体ごと離脱して承服しかねる辞退を迫られた参加者や賛同者も、「できる」を見つけられると僕は思うのです。「火も点けずに走るとは…」と馬鹿馬鹿しく思うかもしれませんが、世の中には「心の所作」としてやっていることがたくさんあります。お葬式なんてのもそうでしょう。死者に言葉は届かなくても、心の所作としてお別れをするのです。それは無意味でも無駄でもありません。

その意味では、組織委員会から欠員補充の連絡が来なくても、僕も聖火リレーには参加できるのです。中継点で炎と炎が結ばれるそのとき、ランナーAの心から聖火を受け取り、ランナーAがランナーBに渡すより早く僕が心の聖火をつなげることで、僕は参加者のひとりになれる。同じように、ランナーAから受け取った炎を持ち帰って家族や友人につなげれば、そこに新たな聖火リレーのルートは生まれる。

「そうか、最初から僕は参加していたのか」
「火の点いたトーチを持っていなくても」
「心の聖火はリレーされているし」
「それをまた誰かにつなげることができる」
「そうやって日本中に聖火をつなげるために」
「全員が点火トーチを持つことはできないまでも」
「47都道府県を走ろうとしていたのだ」
「心に聖火を灯しやすくなるように」
「実際に点火トーチを移動させながら」
「47都道府県を走ろうとしていたのだ」
「最初から全員が参加者のイベントだったんだ」

そのようなことを思いながら、最大の「できる」にいつでも対応できるように備えて暮らしていきたいと思います。島根県の皆さんも、点火トーチがどうなるかは不透明ではありますが、心の聖火は誰にも消すことはできません。「飲食店の支援が足りない」というのが辞退を宣言した一因であるようですので、できる範囲で個食に励み、自分の行きつけの店を支えてあげてください。心の聖火でネギマでも焼きながら…!

↓みなさんにも心の聖火が灯りやすくなるよう、本物の画像を置いておきますね!


国立競技場最寄りの五輪ミュージアムで撮影した本物の聖火です!


沿道でランニングの格好して折り畳み傘を掲げている人がいたら、僕です!