相手を好きすぎて執着してしまった経験はありませんか?あるいは、「昔の私はよかった」と過去の栄光を忘れられないということはありませんか? 相手や物に執着してしまうことは、程度の差はあるものの誰でも起こり得ることです。この執着心とは、何なのでしょうか。 今回は、執着心について、心理カウンセラーの浅野寿和さんに聞いてみました。執着が強い人の特徴から、自分の執着心の強さをチェックする診断表、執着してしまう心理、手放す方法まで解説します。

 

執着心とは。執着の意味は?

 

 

「執着」は「一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと」。「執着心」とは「何かを失うことを恐れ、しがみつきたい気持ち」という意味です。

 

人は失ったり、愛されなくなって、孤独になるのが怖いから、「失いたくない」と人や物にしがみつくことがあります。それが、執着心なのです。

 

執着する対象は、恋人や友人、仕事、ステータス、お金などのほか、過去の栄光や失敗、罪悪感なども当てはまります。

 

執着心が強い人の特徴

 

 

執着心が強い人にはどんな特徴があるのか、見ていきましょう。

 

普段はルールや規範を守るいい人である

執着をする人は「良いことをすれば自分の期待通りのリターンが返ってくる」という考えの人が多いです。

 

社会のルールを守るとか、周りと良い付き合いをするとか、どちらかというと人や社会に合わせている良い人になることによって、自分には良いことがあると期待してしまう傾向があるみたいです。

 

ネガティブなことに意識が向きやすい

愛されないとか、彼がいないとか、魅力がないといった、「〜ない」ということに意識が向きやすい人が多い傾向にあります。

 

自分が喪失感にかられないために恋人をつくったり、仕事を頑張ったりしているので、うまくいかなくなったら「何もない自分になるのでは」と恐れ、執着に繋がってしまうのです。

 

自分に自信がない

自分はそんなに優れていないと漠然と思い込んでいる人も少なくありません。

 

「自分は自分でいい」と思うことができれば執着はしませんが、自分に自信がないのでそれができない。また、「誰かに認められたい」とか、「愛されたい」という欲求が強いと、執着しやすくなります。

 

人にどう思われているかを気にしすぎる

人からどう思われるかは多少なりとも気になるものですが、それが度を越えている人です。

 

「これを言ったら相手に否定されるから言わない」とか、「自分がしたいことをしたら否定されるからやめよう」と、人にどう思われているかを気にしすぎてしまって、自分の行動を制限している人は執着心を持ちやすい傾向が見られます。

 

承認欲求が強い

自分で自分を認めていないので、人から認められたいという欲求が強い。他人に認められる自分がすごいと思っているタイプです。

 

また、褒められるだけで気分が良くなって、否定されると急激に落ち込むという乱高下が激しい気質もあります。

 

敵・味方の線引きをする

いわゆるグループや派閥をつくるタイプ。自分の言うことを聞く人だけを集めたがり、自分にとっての敵や批判者が現れることがすごく怖い人です。

 

味方が敵になったら、ずっと恨みを持つタイプっていますよね?これも執着心からくるものの一つ。

 

相手の事情より自分の事情を優先しがち

執着しているときは恐れや不安によって人や物にしがみついているから、相手の事情まで気にする余裕がなくなってしまうそう。だから相手の事情よりも自分の方を優先してしまう。自分のことばかり話す人や、相手が何かをしていても自分の方に意識を向けさせる人なども執着心が強いタイプなのかもしれません。

 

自分の気持ちを素直に表現することが苦手

自分自身を認めていないので、そんな自分が人に何かを伝えても、相手が喜ぶとは思えないという考えが根底にあります。

 

そのため、本当の気持ちとは裏腹なことを言ったり、心とは逆の行動をすることもあるのです。

 

いつまでも失敗を引きずってしまう

未来より過去を見てしまうため、うまくいったことも、失敗したことも引きずることが多い傾向にあります。

 

過去の栄光や昔の成功体験、武勇伝、過去の失敗や挫折、罪悪感などにも執着してしまうのですね。

 

「つらいのは誰かのせいだ」と考えがち

つらかったり、うまくいかなかったりするのは、誰かの責任だと考えてしまう、外側に原因を求めている人。

 

「自分を傷つけた人を許さない」とか、「されたことはいつまでも忘れない」といった、いつまでたっても過去のことをネチネチ言う。執着心というよりは、恨みといった方が近いかもしれませんが、これも執着心の一つです。

 

あなたは大丈夫?執着心診断表

 

 

自分は執着心が強いのかをチェックできる診断表を作成してみました!どれくらい当てはまるか、確認してみてください。

 

□ 自分の意見をあまり言わない

□ 自分の気持ちを素直に伝えることが苦手

□ 間違いや傷つくことをすごく恐れてしまう

□ 反論されると萎縮してしまう

□ 何事も「自分が悪いのでは」と考えがち

 

□ 他の人と同じでないと不安になる

□ 失敗すると「私のどこがいけなかったのだろう」とばかり考える

□ 人からのお願いを断れず、つい無理をして引き受けてしまう

□ いつも自分のことを人はどう思っているのだろうと考えてしまう

□ 「人より頑張らないといけない」と考えがち

 

□ 相手を強く束縛したいという気持ちに駆られる

□ いけないことだと分かっていても、バレなきゃいいと思うことがある

□ 人の不幸や失敗を見ると内心ホッとする

□ 人に褒められるだけで、その日一日気分が良くなる

□ 自分には特別な才能があると信じている

 

□ 3人以上の対人関係が苦手

□ あいさつが苦手

□ 物が捨てられない

□ 休日はいつも自宅で過ごすことが多い

□ 自分の部屋には誰も呼びたくないと思う

 

□ 好きな人ができると異性に対しても嫉妬心を持ちやすい

□ 恋愛中「どうして私のために時間をつくってくれないの」とよく思う

□ 信頼できる友人が少ない

□ 没頭できる趣味を持っている

□ 占いにハマっていた経験がある

 

チェックが5個以下の人は執着心をあまり持たないタイプなので「問題なし」、6〜13個の人は「やや執着心がある人」、14〜20個の人は「執着しやすい人」、21個以上の人は「かなり執着心が強い人」です。

 

相手や物に執着してしまう心理

 

 

執着してしまう心理の根底にあるのは、自分には価値がないという「無価値感」という感情が影響しています。

 

「今の自分(内面)を信頼していない」から、自分自身ではなく、自分の外側に幸せや成功の材料があると信じてしまう状態なのです。

 

だから、自分を幸せにしてくれる人や物を失うことを恐れ、失わないようにしがみついてしまい、執着心が強くなってしまう原因になるのです。

 

執着心を手放す方法

 

 

今執着心が強くても、自分を変えることで執着を弱くしたり、解放することはできるはず!執着心を手放す方法を、浅野さんに教えてもらいましょう。

 

執着しやすい自分をいったん受け入れる

執着している自分を責める気持ちも分かりますが、それをしたところで何も変わりません。

 

「今の自分は執着しやすいんだ」と受け入れて、「これからはどんな自分になりたいんだろう」と考えて取り組んでいきましょう。

 

執着することは誰にでも起こり得ることだから恥ずかしくない、執着に気付いた後自分はどうしたいかと考えるとよいと思います。

 

長所やできたことをノートに毎日書き出す

自分の良いところを見ることで、自己否定感が徐々に気にならなくなってきます。

 

自分の長所や今日できたことをノートに書き起こしてみましょう。これは反復が必要で、継続してインプットすることで入っていくもの。だから、自分のいいところやできたことを見て、書き出す習慣を付けることです。

 

できることを丁寧に行う意識を持つ

できないことをやろうとして挫折するくらいなら、当たり前のことを心込めてやるように意識をする方がいいです。

 

あいさつを少し丁寧にしてみるとか、手を抜いていた仕事や家事に少し時間をかけてみるとか、できる範囲のことを丁寧にやってみること。ハードルを下げて、自分が無理なくできることというのがポイントです。

 

できたことを思い出す習慣を持つ

物事には、良かったことも悪かったことも必ず両面あるので、できなかったことを悩むのではなく、できたことを思い出せる自分になりましょう。

 

「できなかったけど、あそこはできていた」と、自分で認める習慣を持つこと。そうすることで気分が良い状態になれます。

 

人と比べることをやめて、自分に集中する

人のいいところと自分の悪いところを比べてしまうと、落ち込む原因になってしまいます。人のことは取りあえず横に置いておきましょう。

 

人と自分を比べてしまったら、「仕方ないな」と切り替えて、自分の良いところやできることに注目するようにしましょう。

 

気持ちのいいあいさつを自分から行う

あいさつは「自分が相手のことを見ていますよ」とか、「私はあなたに対して敵意を持っていませんよ」というサインです。

 

気持ちのいいあいさつをすると、その日一日気分良くいられますよね。執着心を手放すには、気持ちのいいあいさつを、“自分から”というのがポイントです。

 

毎日続けられるハードルの低い習慣をつくる

継続できるハードルの低い習慣をつくって、毎日続けてみましょう。そして、できたら自分を褒めてあげてください。どんな小さなことでも続けることが大きな自信に繋がります。

 

自分を癒やして大切にしてあげましょう

 

執着してしまうのは、悪いことや恥ずかしいことではありません。ただ、執着してしまうことで、自分を苦しい状況に追い込んでいるのは確かです。

 

つらい状態から抜け出したいなら、まずは執着している自分を認めること。そして、自分の良いところやできることを見つめてみましょう。外側に向いていた気持ちを自分の内側に向けることで、少しずつ自分を癒やせたら、執着しない自分に出会える日もそう遠くないかもしれませんよ。

 

取材・文/坂田圭永

 

【監修】

浅野寿和さん

カウンセリングサービス所属。心理カウンセラー。20代の苦難の状況を心理学で乗り越えた経験からカウンセラーとなり、恋愛・夫婦問題や男性心理分析、家族・職場などの対人関係、自分らしさを取り戻すなど、ジャンルを問わず、多数の実績を持つ。年間400件以上の面談カウンセリングを行う現場主義の実践派。

浅野寿和さんオフィシャルサイト

 

 

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