学校に行くとき、いつものように、お母さんからお弁当を受け取った。でも、なんだか普段と感触が違う。

お昼ごはんの時間になった。袋を開けると手紙とお弁当が入っていた。

学生生活最後のお弁当――。ある高校生が母から受け取ったお弁当の中身と、それに添えられていた手紙の内容がツイッターで注目を集めている。


わあ!(画像はとわにゃん(@towan___)さんから)

お弁当にギッシリ詰まっている赤みがかったお肉。その隙間から、お米が顔をのぞかせている。

ローストビーフ丼だ。このお弁当には、こんな手紙が添えられていた。


手紙拡大

「3年間お弁当を作らせていただき
ありがとうございました
冷食、玉子焼きばっかで
ごめんネ。」

こちらは、ツイッターユーザーのとわにゃん(@towan___)さんが2021年1月25日に投稿したもの。写真とともに

「高校生活最後のお弁当でお母さんが泣かせてきた」

とつぶやいている。手紙を書いたのは、お弁当を作ってくれた、とわにゃんさんのお母さんだ。

母から息子への愛情の詰まったお弁当。この光景を見た人たちからは、ツイッターに

「めっちゃいいお母さん」
「これは泣けちゃう」
「僕の弁当じゃないのになぜかうるっと来てしまいました...」

といった感動の声が寄せられている。

帰宅して、お母さんに感謝の言葉を伝えると・・・

Jタウンネットは1月26日、投稿者にとわにゃんさん(18歳、男性)に当時の詳しい話を聞いてみた。

現在高校3年生だという彼。26日からテスト期間に入り、学校が昼までになるという。それから卒業式まで、学校でお昼ご飯の時間はない。

つまり、とわにゃんさんが25日に母親から受け取ったのは、高校生活最後のお弁当だったのだ。

受け取った日のことを、彼はこう振り返る。

「朝にお弁当を受け取った時は、普段と感触が違ったので『何かが違う』とは思っていたのですが、ご飯の時間になり、お弁当が入っている袋を開けると手紙とお弁当が入っていました。お弁当の蓋を開けるとローストビーフがあり、手紙を開くと『3年間・・・』、とありました」

手紙を見た時の気持ちを聞いてみると、

「お弁当を作って貰えるだけでも嬉しいのに、作らせていただいてありがとうございましたと書かれており、さらに卵焼きや冷食ばかりでごめんねと書かれているのを見た時は、感謝の気持ちでいっぱいでした」

と話した。またお弁当は、ご飯、ローストビーフの量ともに「いい量で味もものすごく美味しかったです」とのこと。投稿から1日が経っている。お母さんに、感謝の言葉は伝えたのだろうか。

「帰ってから改めて3年間毎日作ってくれてありがとうと感謝の気持ちを伝えました。母からは笑顔で、作りがいがあったわ。来年から社会人頑張ってねと言われました」

とわにゃんさんは、4月から新社会人。お母さんからのエールを背負って、頑張っていくことだろう。