コンスタントに出場機会を得られずにいる南野。そのワケをリバプールに精通した記者が語っている。 (C) Getty Images

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 またしても、満足のいく出場機会を得ることはできなかった。リバプールに所属する日本代表FW南野拓実だ。

 現地時間1月24日に開催されたFAカップ4回戦で、マンチェスター・ユナイテッドと対戦したリバプールは2-3で敗れた。

 18分にエースのモハメド・サラーが決めて先行したリバプールは、逆転されてから一度はサラーの2ゴール目で同点に持ち込むも、78分にファビーニョの稚拙な対応からペナルティエリア手前で献上したFKを、B・フェルナンデスに決められた。

 公式戦3試合連続未勝利と覇気のないチームを南野はベンチから見守った。これでプレミアリーグ初ゴールをねじ込んだ昨年12月のクリスタル・パレス戦以降で、出場機会を与えられなかったのは7試合中5試合目だ。

 サムライ戦士の“冷遇”は、現地メディアでも小さくない話題となっている。地元紙『Liverpool Echo』が、「タクミは、なぜ自身が気にもかけてくれないのか、疑念を抱くのもさすがに許されるはずだ」とユルゲン・クロップ監督の起用法に疑問を投げかけている。

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 そうした中で、リバプールを熱心に追い続ける人物が、南野が使われない理由を明確にしている。かつて地元紙『Liverpool Echo』のエースとして活躍し、現在はスポーツ新興メディア『The Athletic』で執筆活動を行なっているジェームズ・ピアース記者だ。

 リバプールの裏の裏まで知り尽くすピアース記者は『The Athletic』で、25歳の日本代表FWについて、こう語っている。

「ミナミノは練習場でクロップへ十分にプレーを見せられていないのは明らかだ。それこそが、指揮官が今の決定を下している根拠だろう。感銘を与えられるようなことができていないんだ。今日も彼を使っていないということは、彼の序列がどれだけ落ちているかを示している」

 クリスタル・パレス戦の直後にクロップ監督は、「我々はもっと彼を使っていきたいと思っている。素晴らしい瞬間を過ごしているからそれを活かしていきたい」と明言していた。だが、ピアース記者の言うように、今の南野はトレーニングで指揮官を納得させられるだけのアピールができていないのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部