今や数多くのソーシャルメディアのなかでも、一番拡散力があると言っても過言ではないTikTok。日々さまざまなトレンドが生み出される同プラットフォームで、最近注目を集めたのは、あえて目の下にクマを描く女性の動画。彼女がこの動画に込めた想いとは――?

ここ最近、自身のニキビ肌を披露したりと、ありのままの姿を受け入れる大切さを発信し、人々に勇気を与えている人気セレブやインフルエンサーたち。そんななか今度は、目の下のクマを消すのをやめ、その“クマ”を受け入れ始めている人々がいるよう。

目の下にクマを描いた動画を最初にアップしたのは、サラさん。口紅を使って目の下にクマを描いていく彼女の動画は、TikTokで680万回以上視聴され、現在120万いいねを獲得。

Insider>によるとサラさんは、この動画がきっかけで新たな美容トレンドが生み出されることになるとは思ってもいなかったそう。

「私はただ目の下のクマが、どれぐらいクールなものなのかをみんなに見せたかったんです」

この動画を見たTikTokユーザーたちもサラさんに続き、口紅やアイシャドウ、その他のコスメを使って、クマを描いた動画を投稿している。ある人気メイクアップアーティストはサラさんを称賛し、「彼女の動画を見て、自分は美しいと確信したし、パワーを感じたの。自分の気分を良くするために、必ずしもコンシーラーが必要ということはない」と語った。

これまでクマを隠していた人に、「あなたはそのままでも美しい」という意味を込めた動画だけれど、サラさんをはじめとするTikTokerが投稿した動画には、「流行に乗るために18年もかけてカバーしていたわけではない」などの否定的なコメントも集まった。

「偽物だ」という否定的なコメントにサラさんは驚いたものの、そういったコメントをする人たちは誤解している部分があると話す。というのも、実はサラさんは幼少期から毎日クマと闘っており、いつもコンシーラーやTikTok内のフィルターを使ってクマを隠していたという。 けれど自身のクマを受け入れ、誰もが目の下にクマがあることを示そうとしたのが、この動画を投稿したきっかけだったそう。

さらにボディ・ポジティブなメッセージも発信してくれたサラさん。

「クマがあっても大丈夫です。耳が大きくても、ニキビがあっても大丈夫。これらが現代社会に広がる美の基準ではないからといって、美しくないということはないんです」

サラさんのポジティブな考えは、きっとこれからの美の基準を壊していってくれるはず――。