スーダン東部のキャンプを歩くエチオピア難民(2021年1月8日撮影、資料写真)。(c)ASHRAF SHAZLY / AFP

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【AFP=時事】紛争が続くエチオピア北部ティグレ(Tigray)州で、性的暴力・虐待に関する「憂慮すべき」報告を受けていると、国連(UN)の紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表(SRSG-SVC)プラミラ・パッテン(Pramila Patten)氏が21日、明らかにした。自身の家族をレイプするよう強要された例もあるという。

 パッテン氏は発表で、ティグレ州の州都メケレ(Mekele)では「多数のレイプ事件」が発生するなど、州内で深刻な被害報告があると指摘。

 「暴力を振るうと脅され、自分の家族をレイプするよう強要された人が複数いるとの憂慮すべき報告もある」とし、「一部の女性は生活必需品と引き換えに、軍の兵士に性交を強要されているとも報告を受けている」と述べた。

 2019年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相は昨年11月上旬、ティグレ州の与党「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」が同州の連邦政府軍拠点を攻撃したとして、軍に反撃を命じた。

 11月下旬に連邦政府軍がメケレを制圧し、アビー氏は勝利を宣言。だが、TPLFの指導者らは逃走中で、戦闘を続けると宣言している。

 パッテン氏は、避難民キャンプや新しく到着した人々が性暴力の事例を報告したとされる難民キャンプを含むティグレ州全土へ、人道機関がアクセスできるよう求めている。

 パッテン氏は、「シレ(Shire)とその周辺には5000人以上のエリトリア難民が悲惨な状態で暮らしており、その多くは野原に水も食料もなく寝泊まりしているとの報告がある他、隣国スーダンに逃れた5万9000以上のエチオピア人もいる」と指摘し、懸念を示した。

 ティグレ州政府にコメントを求めたが、回答は得られていない。

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