カナダのジュリー・ペイエット総督(2020年9月23日撮影)。(c)Adrian Wyld / POOL / AFP

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【AFP=時事】カナダのジュリー・ペイエット(Julie Payette)総督(57)が21日、部下へのハラスメント疑惑をめぐる報告書の発表を前に、辞表を提出した。カナダのメディアは報告書について、ペイエット氏に対して厳しい内容だと報じていた。

 カナダ総督は、国家元首であるエリザベス英女王(Queen Elizabeth II)の代理を務める存在。ペイエット氏は元宇宙飛行士で、2017年にジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相の推薦により任命された。しかし、昨年7月に総督公邸リドー・ホール(Rideau Hall)の「有害な」環境をめぐる疑惑が浮上。カナダ政府が独立調査を命じていた。

 総督府の現・元職員らによると、ペイエット氏は職員に対して威張り散らし、怒鳴りつけたり人々の目の前で恥をかかせたりしたとされる。泣きながら退職した職員も複数いるという。

 こうしたハラスメント疑惑に加え、ペイエット氏は高い費用をかけてリドー・ホールを改修するよう強く主張し、その後で入居を拒否したとして国民から批判を浴びていた。また、警備の厳重さをめぐってカナダ騎馬警察(RCMP、連邦警察)と対立することも多く、警護官をまいてジョギングに行くなどしていた。

 カナダ総督の辞任は、特にこうした状況下では前例がない。

 ペイエット氏の長年の友人で秘書官を務めていたアスンタ・ディロレンゾ(Assunta Di Lorenzo)氏も、職員への対応に問題があったと非難されていたが、共に辞任した。

【翻訳編集】AFPBB News

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