Image: DipYourCar/YouTube

世界にひとつだけの塗装!

私たちはこれまでに、真っっ黒になる99%以上の光を吸収する素材「ベンタブラック」をBMWに塗装したらどうなるのか、あるいはさらに黒くすることはできるのか...という実験を目撃してきましたが、今度は反射率が高い特殊なラメと合わせて車に塗ったらどうなるのか、が明らかになりました。その結果は、まるで宇宙の最深部を見ているかのような仕上げになるようです。

可視光の99.965%を吸収できるカーボンナノチューブから作られたSurrey NanoSystemsの「ベンタブラック」ペイントは、Anish Kapoor氏が独占的権利を所有しています。人間の視覚は、周囲の物体に当たって跳ね返った光線を検出することに基づいていますが、ベンタブラックで塗装された物体は、まるでブラックホールのように真っ黒に見えます。Kapoorの所有権により、ほかの誰も「ベンタブラック」を使用できないことになりますが、同じように作用する塗装料をつくる方法が発見されています。たとえば光陽オリエントジャパンは、可視光の99.4%を吸収する塗料「黒色無双」を一般向けに販売しています。

そんな黒色無双を使って車全体を塗装しようと考えたのが、DipYourCar.com( YouTubeチャネルもあり)です。世界一真っ黒に仕上げた三菱ランサーエボリューションに、小さなカラーシフトパール粒子をミックスすることに。

といっても、そう簡単に作業は進まず。従来の方法でラメを塗装し、車体表面に付着するよう混合物を使用すると黒色無双の漆黒さが失われることがわかったそうです。実験を繰り返した後、最終的にはラメ粒子をナフサ(Zippoライターに充填するものと同じもの)と混合することが最善のアプローチだと判断。ナフサは塗布後に蒸発し、ラメは黒塗料の高多孔性の表面に自然に付着したままにすることができるとか。

結果は、ご覧の通り。車体はまるで小さな無数のLEDライト、あるいはハッブル宇宙望遠鏡によって捉えられた宇宙の画像のひとつに包まれているかのよう。

おそらくトップコート層がないと、ラメは風でやがて落ちゆくかもしれません。この完成度をキープするには、もはや自宅の屋内駐車場でソッとしておきたくなりそうです。いずれにせよ、作業の複雑さや失敗するリスクなどを考えると、真似してやってみたい!とは気軽に思えないですけどね...!