まだあどけなさが残る16歳のA子さん

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「高校を中退することになりました。家も追い出され住むところもないので働きたいのですが、コロナの影響でバイトも決まらず、パパ活を……」

【写真】「1時間で8千円のお手当て」大人びた雰囲気の18歳・B子さん

 16歳の少女A子さんは、つらそうな表情で過酷な現状を語りだした――。おさまることのないコロナ禍で職を失う人が多い中、“パパ活”を通じてお金を得る女性が急増している。

 パパ活とは、女性が食事やデートに付き合う見返りとして、「パパ」である男性から金銭を受け取ることだ。

 性交渉を伴う援助交際とは異なり、表向きは健全な関係が前提とされているが、実態は売春行為も横行している。

 18歳未満のパパ活は、パパ(男性)側が児童福祉法違反や未成年者略取の罪に問われる可能性があり、最近は事件化していることが多い。

 東京都内に住む高校生のA子さんも、やむをえない理由からパパ活にいそしんでいる。

コロナで仕事がなくなり、
パパ活を始めた

「実の母親はキャバ嬢でしたが、5歳のときに薬物中毒で亡くなりました。父親は元客で、顔も見たことがありません。それで、里親に引きとられて生きてきました。毎月、家に2万円入れなければならず、スマホ代や食費、洗剤なんかも必要なので、月に15万円は必要なんです」

 未成年の高校生がここまで困窮(こんきゅう)していることがそもそも問題だが、コロナ渦でさらに厳しい状況に。

「以前は遊園地のバイトやガールズバーなどで働いていましたが、コロナで仕事がなくなった。それで、昨年の11月にパパ活を始めました」
 
 これまでツイッターを通じて7〜8人の男性と会ってきたというA子さん。

「もともと興味があったのと、ラクに楽しく稼げるかなと思って。ごはんと買い物だけで、総計で10万円くらいもらいました」
 
 会うときには1回あたり1時間で5000円、交通費として2000円。計7000円をパパから受け取るというが、危なくないのか。

「今のところ危険な思いをしたことはありません。身体の関係を求めてくる人もいますが、年齢を理由に断っています。あまりに高額を提示してくる人も逆に信じられませんね。最近はスマホが止められているので、駅のWi-Fiなどを使わなければならず、会うときは大変です(笑)」

 里親との実家暮らしながら、食事は閉店前のスーパーで割引の惣菜を買うほどお金に困っているA子さん。ただでさえ生活が苦しい中、追い打ちとなったのが……。

「1月中に家を出ることになったんです。夜の仕事で昼夜が逆転し通えなくなったこともあり、3月に高校を中退することになって。うちは厳しい家庭で“やめるなら自立しなさい”と言われたんです。親が自立用に貯めてくれたお金がありますが、これだけでは初期費用でなくなってしまいます」
 
 仕事のないA子さんは、パパ活の収入がなければ生きられない切迫した状況だ。

容赦なく求められる
「身体の関係」

 東京近郊に暮らすB子さんもパパ活を収入源としている。大人びた雰囲気はあるが、まだ18歳の少女だ。

「うちはシングルマザーの家庭で、家にお金も入れなければならず大変で……」
 
 高校に通いながらキャバクラや飲食店などで働き、月に10万円ほどを得ていたB子さん。

「コロナでシフトが入れなくなり、12月に辞めました。それで、パパ活を始めたんです。1時間で8000円のお手当と、4000円の往復電車代をいただいています」
 
 これまで2人の男性と顔を合わせたが、危険な目にも……。

「20代の男性と会ったのですが、相手に恋愛感情を抱かれてしまい、もめました。ツイッターでやりとりしているほかの男性に嫉妬(しっと)して連絡してきたり、ストーカーまがいのことまで。2回会いましたが結局、連絡を絶ちました」
 
 もう1人の男性はというと、

「30代の方で、“僕はMだから尻を蹴ってほしい”と頼まれました。カラオケ店の個室で応じていたら途中で衣服を脱いで全裸になられてしまい、手は出されませんでしたがイヤでしたね」
 
 困惑した様子で語るB子さん。ほかにもツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)で突然、陰部の画像を送りつけられたり、会う約束をドタキャンされて交通費が無駄になったりなどさんざんだ。
 
 2人に共通するのは、未成年にもかかわらず生活費のために酒を出す店で働き、コロナ禍でその仕事を辞めざるをえなくなったこと。

 そして、“パパ”たちから容赦なく「身体の関係」を求められることだ。B子さんはこの1か月で100人ほどの男性から性交渉を求めるメッセージを受け取っており、危険を見極めるのに苦労しているという。
 
 こうした状況について、パパ活プロデューサーのゆうと氏は次のように指摘する。

「ツイッターの出会いは見ず知らずの人と会うので、トラブルになるケースが多いです。性行為をしたのにお金を支払わない“ヤリ逃げ”も多いですね」
 
 ゆうと氏は1000人以上の女性が在籍するパパ活女子のための情報交換サロンを運営しており、日々数多くの相談を受けている。

 過去の悪質な例を挙げてもらうと、

「お金を渡すときに空の封筒でごまかしたり、“後で月払い30万円を渡すから”と言って逃げたり。ネットバンキングで振り込みの予約画面を見せて振り込んだと思わせ、後でキャンセルするといったケースも発生しています」
 
 不払い以外にも危険は多く……。

「最近、ひどかったトラブルは、男性の部屋で身体の関係をもった女性が、こっそり盗撮をされていたこともありました。それが動画販売サイトで販売されていたんです」
 
 最近はコロナ禍でパパ活をする女性が増えたこともあり、ちゃんとした知識を持たずに被害に遭う女性も多い。

 前出のA子さんは、

「ただでさえコロナで働き口が少ないのに、未成年の私は雇ってもらえません。今月中に家を出るので新しい家を探してますが、親に保証人になることを拒否されたので不動産会社に相手にもされず、最悪ホテル暮らしをすることになりそうです。空いた時間にパパ活をして稼がないと……」

 A子さんは保育士になるのが夢だったというが、高校を中退すれば資格も取れないとあきらめ顔だ。

 16歳の高校生らしいあどけなさが残っているが、その表情の裏には絶望と悲壮感が漂う。
 
 コロナが深刻化し、未成年の少女までもが危険に直面している。彼女らがパパ活をやめ、自立した生活を送れる見通しはまったく立たない……。