探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細を、美人探偵・山村佳子がその事件簿から紹介します! 

浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントについても語ります。

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今回の依頼者は男性です。阿部義人さん(仮名・34歳)は、小さなIT関連会社を経営しています。カウンセリングルームに、4歳のお嬢さんを連れてやってきました。

4歳ですから、大人が話すことはわかります。母親の不審な行動や、夫婦不仲の話を幼い子供に聞かせるのは忍びなく、ペアの女性探偵に近くの公園に遊びに連れて行ってもらいました。

義人さんは小柄で体格が良く、ハイブランドのメガネをかけていました。全体的におっとりとしており、悪く言えばボーッとした感じ。実家が杉並区内にあり、お父様が所有する不動産物件を管理しながら、会社の経営をしているとのことで、かなり裕福だそうです。

ちなみにお嬢様は義人さんそっくり。ぽっちゃりしていて愛らしく、おっとりした雰囲気で周りを和ませるような女の子です。

「問題というのは3歳年下の妻の事なんです。結婚して5年になるのですが、どうも娘のことが好きではないみたいで、今日のように僕に娘に託して、どこかに行ってしまうのです」

聞けば、友達に誘われると、娘を自宅に置いてスッと出て行ってしまうようです。そして家を出るときに「出かける」とだけ義人さんにLINEをするそう。

「3歳の娘をたった一人でマンションに置いていくから、僕は会社から慌てて帰ってくるんです。娘も慣れたもので、リビングでおとなしくタブレットを見ながら遊んでいるんです」

義人さんは軽く言いますが、これはれっきとした虐待行為。奥様はお嬢さんにずっとタブレットを与えて、育児をさせているようです。

奥様の写真を見せていただくと、ものすごい美貌の持ち主でした。大ぶりなパールのイヤーカフに、美しいロングヘア。華奢なボディラインをニットワンピで包み、斜めがけしているバッグは120万円のハイブランドのもの。なんというか、“港区女子”感がプンプン漂っているのです。

義人さんと奥様は、“合っていない”感じがする夫婦です。義人さんは資産家ですが、全体的に堅実で地味。奥様はパーッと華やかで派手好き。“著名人の彼女”というポジションがしっくりくるタイプです。

「去年あたりから、毎月渡している生活費を、50万円から30万円に下げました。というのは、ウチの両親から“50万なんて渡しすぎ!”ときつい指摘を受けたから。すると、妻は“あなたからもらう生活費が下がりすぎたので、一緒に生活する利点がない”とキレられました。でも、元に戻してあげたいけれど、そんなことをしたら父に激怒される。返事を保留にしている間に、“生活費が足りないから、私は働く”と、美容関連会社の社員として働き始めたのです」

その会社の名前を検索すると、表向きは女性社長でしたが、オーナーは男性だとわかりました。

「この仕事を始めてから、妻はホントに変わっていったんです。仕事を理由に外泊や出張を頻繁に行います。それまで、僕も娘のことを見てはいたのですが、完全に僕がひとりで見るようになりました。商談があっても、幼稚園に迎えに行ったり、行事に参加したりして、これがなかなか大変なんです」

それでも、義人さんの両親、姉夫婦と協力して、娘の世話をしてきた

「あるとき、姉が業を煮やして、妻に“娘としっかり向き合いなさい。あなた、母親でしょ”ときつく言ったんです。すると、“はあ? 私、こんな娘はいりません。産みたくて産んだんじゃありません。捨てていいんだったら、児童養護施設に入所させます”と言い切ったんです。これには強気な姉も真っ青になっていました」

お姉様は、昔ながらの親子観を持っており、「母親だから、わが子のことがかわいいはず」と思い込んでいたといいます。

「妻は“この子がいるから、私は好きなことができない”と、ずっと文句を言っていました。娘も自分が邪険にされているのがわかるから、僕や母、姉に甘えてきます。でも、やはりさみしいらしく、“ママはどこ?”と聞いてくることがあるのです」

義人さんの調査目的は、妻が何をしているかを知ること。探偵の直感として、奥様は浮気をしている。義人さんに離婚をするつもりがあるかどうかを聞いたら、「全くそれはありません」と答えました。

「前から離婚したいという話は妻から出ているのですが、せっかく夫婦になったのに、離婚はしたくない。両親に相談したら、妻の行いを知り、その上で話し合おうということになりました」

奥様の行動を聞くと、仕事は週3で勤務しており、夜は外泊することが多いと言います。

「妻のインスタを見ると、女友達と都会のホテルのスパに行ったり、寿司を食べていたりするんですけれどね」

インスタを拝見すると、奥様の投稿には“匂わせ”はゼロ。「おいしい! 楽しい! うれしい! 腹筋崩壊!」などの言葉と共に、おひとりで写っている写真が並びます。

「結婚前とこういうところは一切変わりません。僕と妻は、かわいいコが大好きな経営者仲間の合コンで出会ったのです。最初は僕のことが好きだと一直線に来てくれたのに、結婚してからこのありさま。娘のためにも、母親になってもらいたいんです」

娘の面倒をみていたのは、生後1年くらい。以降はほぼ夫に育児を丸投げ状態だという。

※本連載はプライバシー保護のため、一部内容を変えています。

第二、第三の男が登場する、”モテすぎるママ”の恋愛事情〜その2〜に続きます。