明瀬山(左)が寄り切りで翠富士を破る

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 「大相撲初場所・4日目」(13日、両国国技館)

 史上4位のスロー記録、28場所ぶりの幕内復帰を果たした35歳の明瀬山が新入幕翠富士を寄り切りで下し、初日から4連勝に伸ばした。11歳下との全勝対決を制し、トップを快走。緊急事態宣言下、笑顔が魅力の癒やし系、苦労人の奮闘を八角理事長(元横綱北勝海)も「立派」と絶賛した。全勝は平幕大栄翔、明生、明瀬山の3人が並ぶ。

 ベテラン明瀬山は59秒4の時間をかけ、じっくり小兵を料理した。肉厚の体でつかまえ、若さを吸収するかのようにジワジワ追い込む。くせ者の翠富士に何もさせず対戦4連勝。全勝トップを守った。

 オンライン取材は癒やし系を全開。支度部屋担当の武隈親方(元大関豪栄道)にいじられ、安治川親方(元関脇安美錦)には「優勝宣言しろよ!!」と突っ込まれた。「言えるわけないじゃないですか…」と、タジタジになった。テーブルに肘をつき、ゆる〜い雰囲気。好調の要因を問われ「よく食べてよく寝るくらい」と笑った。

 苦労人が35歳にして開花している。16年春場所の30歳時、新入幕したが1場所で陥落した。そこから幕下と十両を行ったり来たり。2020年の初場所は幕下にいた。大きなけががあったわけではなく、力の衰えが見えた。

 それがコロナ禍で突如よみがえった。先場所、十両筆頭で9勝を挙げ28場所ぶり幕内に返り咲き、そしてこの大暴れ。八角理事長(元横綱北勝海)も「こつこつやっているベテランが幕内に戻って4連勝。頑張っていれば真面目にやってればいいことがあるというお手本。立派ですよ」と絶賛の嵐だった。

 5年前の幕内と同じ4勝を早くもゲット。懸賞金も4日で6本(手取り18万円)。またやりましたね、との問いには「金、金、金、いやらしい」と突っ込みもさえる。「付け人においしいものを食べさせますよ」と、優しい人柄もあふれる。

 部屋には十両宇良ら7人もの関取がおり、1年前は弟弟子の徳勝龍の歓喜Vに沸いた。21年は皆から愛される兄貴分がチャンスをつかむ。