DeNA・伊藤裕季也(左)と神里和毅【写真:荒川祐史】

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神里は今季自己ワーストの80試合出場も打率.308と一定の成績を残す

 DeNAからFA権を行使した梶谷隆幸外野手の巨人入りが決まった。14日には原辰徳監督のもとで井納翔一投手とともに入団会見に臨み、正式に「巨人の梶谷」として第一歩を踏み出した。

 ラミレス監督が指揮を執った5年間で3度のAクラス入りとBクラスの常連だった過去とは違い徐々に力をつけているDeNA。今季も4年目の佐野恵太内野手がメジャー移籍した筒香の穴を埋めて首位打者を獲得。着実に若い選手も力をつけている。

 今季リーグ2位の打率.323、19本塁打53打点をマークしたリードオフマンが抜けることになるのは大きな痛手。ただ、若手選手にとってはレギュラーの座が1つ空く大チャンスとなる。来季、梶谷の穴を埋める新星は出てくるのか。その候補となる選手をピックアップしてみたい。

○神里和毅外野手(2017年2位)
 日本生命からドラフト2位でDeNAに入団し来季で4年目。ルーキーイヤーの2018年に86試合に出場すると、昨季は123試合に出場し打率.279、6本塁打15盗塁をマーク。一気にブレークするかと思われたが、今季はオープン戦で結果を残せず開幕を2軍で迎えた。自己ワーストの80試合出場に終わったものの、打率.308とまずまずの結果は残した。走攻守でポテンシャルが高いだけに、大チャンス到来といっても過言ではない。

○伊藤裕季也内野手(2018年2位)
 立正大からドラフト2位で入団し来季が3年目。ルーキーイヤーの2019年は21試合に出場し打率.288、4本塁打7打点と大器の片鱗を見せたが、今季はわずか5試合の出場に留まった。ポジションは二塁手、三塁手。中軸を狙える長打力があるだけにコンバートも含めて起用法の選択肢は広がるか。

大砲候補として期待される細川は今季イースタンで本塁打王、打点王、最高出塁率

○細川成也外野手(2016年5位)
 明秀日立から2016年のドラフト5位で入団した細川。未来の大砲候補として期待されて、来季が5年目となる。今季はイースタン・リーグで13本塁打53打点、出塁率.448で最多本塁打、最多打点、最高出塁率のタイトルを獲得。同級生たちが大卒でプロ入りしてくるだけに、そろそろ頭角を表したい。

○蝦名達夫外野手(2019年6位)
 青森大から加入した今季のルーキー。1軍では17試合に出場して打率.143に終わったものの、ファームでは打率.280、6本塁打19打点の成績を残した。来季はより出場機会を増やしてブレークのチャンスを伺いたいところ。

○森敬斗内野手(2019年ドラフト1位)
 桐蔭学園高からドラフト1位で入団したルーキー。走攻守で大きな期待を受けた今季はシーズン終盤に1軍に昇格。8試合に出場し打率.250をマーク。1軍デビューとなった10月27日の巨人戦では代打で二塁打をマークしファンの度肝を抜いた。ポジションは遊撃手で、直接、梶谷の穴を埋める存在とはならなそうだが、将来のスター候補として期待したい選手だ。

 また、今年のドラフトでは2位で牧秀悟内野手(中大)、同4位で小深田大地内野手(履正社高)を獲得。どちらも内野手の選手ではあるものの、梶谷の抜けた穴を埋める中で選手のコンバートなどの可能性もあるか。三浦大輔新監督として新たなスタートを切る2021年、DeNAの“ポスト梶谷争い”に注目だ。(Full-Count編集部)