マイク・タイソン氏【写真:Getty Images】

写真拡大

28日にエキシビションマッチでリング復帰、ジョーンズJr.に猛攻

 ボクシングの元世界3団体ヘビー級統一王者マイク・タイソン氏は28日(日本時間29日)、米ロサンゼルスで元世界4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJr.氏とエキシビションマッチを行った。15年ぶりのリング復帰は引き分けだったものの相手に猛攻。元世界ヘビー級統一王者ジョージ・フォアマン氏(いずれも米国)は戦いを称賛し、「彼はチャンピオンになれる。相手をKOできる」などと語ったようだ。米メディアが報じている。

 久々のリングで強烈なボディーを放つなど、ジョーンズJr.に攻勢を緩めなかったタイソン。大注目の一戦で、50代とは思えない力強さを披露した。米紙「USAトゥデー」は「フォアマンは54歳のタイソンがヘビー級のタイトルを獲得する道を心に描いている」と見出しを打って記事を掲載している。

 フォアマン氏は45歳だった1994年、WBA&IBF世界ヘビー級王者マイケル・モーラーにKO勝ちして王座を獲得しているレジェンド。同紙は「そして26年後の今、54歳のマイク・タイソンにその記録を塗り替えられる可能性があると話している」と本文に記載し、驚きの予想をしているフォアマン氏のコメントを紹介している。

 同氏は「もし彼(タイソン)が今のように体をシャープに保ち、他の全てのことも上手く行けば、彼はタイトルを懸けて戦うチャンスがやってくるだろう」「もし適切なマネジメントがしっかり行われれば、彼はチャンピオンになれる。相手をKOできるはずだ」と語ったという。

ジョーンズJr.戦で光った修正能力とは

 15年ぶりのリング復帰を果たしたタイソンの戦いぶりについて、フォアマン氏は「タイソンは見事だった。彼は成し遂げたんだ。ジョーンズJr.はKOされない為に自分の持っている全てのスキルを使わないといけなかった」と称賛。続けてこう語っている。

「私が最も注目したいのは、最初の彼の多くのパンチが不発だったことだ。自分のポジショニングがずれていると分かったんだ。そして彼は軌道修正した。その後、ジョーンズJr.は初回や2回のときのタイソンと違ったことに困惑しただろうね。そのことが何より感心したことだ。彼は試合の中で冷静さを保っていた」

 試合中の修正能力に感心したというフォアマン氏。タイソンのエキシビションマッチは、71歳のレジェンドの心を奮わせていたようだ。(THE ANSWER編集部)