近年、健康志向が高まるにつれてタンパク質が豊富な食事が注目を集めていますが、「高タンパク製品には求めるような効果はない」という意見もあります。そんな中、新たに発表された論文により「高タンパク食を食べた人は、一般的な食事をした人より多くのカロリーと脂肪を燃焼させる可能性が高い」ことが判明しました。

high-protein total diet replacement increases energy expenditure and leads to negative fat balance in healthy, normal-weight adults | The American Journal of Clinical Nutrition | Oxford Academic

https://academic.oup.com/ajcn/advance-article/doi/10.1093/ajcn/nqaa283/5986961

Protein study reveals a powerful effect on fat-burning

https://www.inverse.com/mind-body/protein-weight-loss-study-explained

カナダ・アルバータ大学エドモントン校アルバータ糖尿病研究所の研究者であるカミラ・オリベイラ氏らの研究チームは、高タンパクな食事と通常の食事が代謝に与える影響を比較するため、標準体重の健康な成人に2種の食事を与える実験を行いました。実験に参加した43人の男女比は24対19で平均年齢は24歳、ボディマス指数(BMI)は平均22でした。

研究チームは、まず参加者を2つのチームに分けて、片方の実験グループには「総カロリーのうち炭水化物が35%、タンパク質が40%、脂肪が25%の高タンパクの全食事代替型ダイエット食品(HP-TDR)」を与えました。実験グループが食べたHP-TDRは大豆タンパク質、ヨーグルト、蜂蜜などが使用された市販の食品だったとのこと。また、もう片方の対照グループには、「炭水化物55%、タンパク質15%、脂肪30%で構成された標準的なアメリカの食事」が与えられました。なお、両グループの摂取カロリーは同じでした。

そして、個室内で代謝された酸素と二酸化炭素の量を基に被験者の消費カロリーを分析する「全身熱量測定ユニット(WBCU)」で、実験開始から32時間後の各グループの消費したカロリーを分析したところ、「高タンパクの食事を食べた実験グループの方がより多くのカロリーを消費していた」ことが確かめられました。また、WBCUでの分析により、実験グループでは「脂肪の酸化が増加」していることも判明しています。研究チームによると、これは体脂肪の燃焼を意味しているとのことです。

by Human Nutrition Research Unit

研究チームは、今回の実験は多くの国々で一般的に市販されている食事を再現したものなので、食事1回あたりの栄養バランスを一定の配分にすることができなかったことを指摘。必ずしも特定の栄養素が今回の実験結果に結びついているとは言えないということを強調しています。

その上で研究チームは、論文の中で「カロリーが同じ従来の食事に比べて、HP-TDRは脂肪の減少を促進する可能性が高いことが示唆されています」と結論付けました。

研究チームは今後、男性と女性とでは代謝機能がかなり異なることに注目し、高タンパクな食事の効果が男女でどう違うのかについて調査していく予定だとのことです。