大坂なおみ、シフィオンテクのコーチが最優秀コーチ賞にノミネート

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波乱のテニスシーズンが幕を閉じ、女子プロテニス協会(WTA)が「コーチ・オブ・ザ・イヤー(最優秀コーチ賞)」の候補者を発表。新型コロナウィルスの大流行により、多くの大会が中止に追い込まれるという変則的な状況の中でも、目覚ましい活躍を見せた選手たちがいる。テニス関連ニュースサイトTENNIS TONICが伝えている。

大坂なおみ(日本/日清食品)は、「全米オープン」で3回目のグランドスラム優勝を果たした。「全仏オープン」では19歳のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が優勝し、多くの人々を驚かせた。そして8月の「トップシード・オープン」でシングルスでの初タイトルを獲得したジェニファー・ブレイディ(アメリカ)にとって、今年は躍進の年となった。


これらの選手の好成績により、彼女らの3人のコーチが「コーチ・オブ・ザ・イヤー」の候補に選ばれた。中でも、大坂を世界ランキング上位へ復帰させたコーチ、ウィム・フィセッテ氏が最有力候補と言えそうだ。


大坂は2019年には3人のコーチに師事した。多くの人々は、大坂が若くして収めた成功を維持できるのか危ぶみ始めた。昨年の「全豪オープン」で優勝した後、大坂はサーシャ・バジン氏と決別。


3月にはジャーメイン・ジェンキンス氏をコーチとして迎え入れたが、「ウィンブルドン」と「全仏オープン」では早期敗退を喫し、「全米オープン」での残念な結果の後に同コーチを解任。続くアジアでの大会では、大坂は父レオナルド・フランソワ氏にコーチを頼み、「東レ パン・パシフィック・オープン」と「チャイナ・オープン」で連続優勝を果たした。


しかし、最も効果的だったのは、今年1月にフィセッテ氏をコーチに迎えたことだろう。フィセッテ氏は大坂を世界3位まで押し戻した。そしてフィセッテ氏の指導のもとで大坂は、今年の「全米オープン」で2度目の優勝を飾っている。


現在は大坂のコーチを務めるベルギー出身のフィセッテ氏だが、過去にはシモナ・ハレプ(ルーマニア)、キム・ クライシュテルス(ベルギー)、ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)、アンジェリック・ケルバー(ドイツ)らのコーチをしていた。


シフィオンテクを初のグランドスラム優勝に導いたPiotr Sierzputowski氏は、フィセッテ氏と「コーチ・オブ・ザ・イヤー」を争う存在だろう。シフィオンテクはポーランド人選手として初めて四大大会で優勝を果たし、世界ランキングは年始の61位から現在の17位まで急上昇した。


ブレイディに躍進の2020年をもたらしたMichael Geserer氏はダークホースと言えそうだ。ブレイディは今年、25歳にして初めてタイトルを獲得し、「全米オープン」では準決勝に進出。年始には56位だった世界ランキングも、現在は24位まで上昇している。


「コーチ・オブ・ザ・イヤー」受賞者はまもなくWTAによって発表される。


(テニスデイリー編集部)


※写真は大坂なおみ(左)とシフィオンテク(右)
(Getty Images)