関連画像

写真拡大

専業主婦をしている妻がほとんど家事をしません。離婚できますか」。妻と結婚して4年になるという男性から、弁護士ドットコムにこのような相談が寄せられています。

相談者夫婦には子どもはおらず、相談者は会社員、妻は専業主婦をしています。しかし、妻は料理以外の家事はほとんどせず、食器を流しに放置して何日も洗わなかったり、ゴミを1カ月溜め込んだりすることもあるそうです。

「妻はいたって健康体で、家事ができない特別な理由もありません」と相談者はいいます。

大黒柱として経済的な責任を負っている上に、仕事から帰宅後は掃除、洗濯など妻が放棄した家事全般をおこなっているという相談者。「結婚生活の意味がわからない」という気持ちが芽生え、離婚を考えるようになりました。

妻の「家事放棄」は離婚理由になるのでしょうか。原口未緒弁護士の解説をお届けします。

●「家事をしない」だけでは離婚理由にならない

ーー「家事をしない」という理由で離婚が認められる可能性はありますか。

私がよくするたとえ話ですが、離婚が認められる理由として、柔道でいう「一本勝ち」になるのは、浮気(不貞行為)とDV。それ以外の理由は柔道でいうと「有効」や「技あり」で、いくつか組み合わせないと勝てない、というのが実情です。

相談者の妻のように「家事をしない」という理由は「有効」になりうる理由の一つです。民法に定められた離婚事由の中では「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるかどうかが判断のカギとなりうるでしょう。

ーーなぜ、「なる」ではなく、「なりうる」なのでしょうか。

「家事をしない」と一口にいっても、そのレベルは様々だからです。

一般的に、夫は「自分の母親と同レベルの家事」を妻に要求することが多いように感じられます。母親が専業主婦だった場合は要求するレベルが高く、母親がワーキングマザーだった場合には要求レベルは低くなるかもしれませんね。

これは、子育てについても同様ではないでしょうか。家事や子育てをどこまでやれば「十分」なのかは、その人の価値観次第、というところが大きいのではないかと思います。したがって、裁判所としては、離婚を認めるか否かの判断を下しにくいといえます。

「家事をしない」「子育てをしない」というのは、「有効」にはなるとしても、ポイントが低く、それだけで離婚が認められることはないでしょう。たとえば、家事をしないことに加えて、別居しているなど、他の事情もあれば、離婚が認められるかもしれません。●円満な夫婦生活を送るために…女性へのアドバイス

ーー今回は男性からの相談ですが、円満な夫婦生活を送るうえでのアドバイスをお願いします。

女性にぜひ聞いていただきたいアドバイスを一つ。

男性は、基本的にすごく寂しがり屋です。かまってあげたり、褒めてあげたり、いたわってあげないとすぐにヘソを曲げてしまいがちです。

なので、奥さんが仕事と子育てばかりに邁進(まいしん)していて、頑張るあまり疲れて、たとえばセックスレスになってしまったりすると、男性は浮気をしてしまうケースもあります。そして「愛情が冷めたから離婚する」と言って、突然家を出て行ってしまうケースもあります。

これは私も経験済みですので(苦笑)、どうかご用心を!

(弁護士ドットコムライフ)

【取材協力弁護士】
原口 未緒(はらぐち・みお)弁護士
東京弁護士会所属。心理カウンセリング・アカシックリーディングも併用しながら、こじらせない円満離婚の実現を目指します。著書『こじらせない離婚―「この結婚もうムリと思ったら読む本」(ダイヤモンド社)
事務所名:弁護士法人 未緒法律事務所
事務所URL:http://mio-law.com