「本物の闘志を見せた」プーチン大統領がメドベージェフを称賛

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2020年の最終戦「Nitto ATPファイナルズ」決勝で、24歳のダニール・メドベージェフ(ロシア)が全米覇者のドミニク・ティーム(オーストリア)を破り優勝した。メドベージェフは世界中からたくさんのお祝いメッセージを受け取った。そして先日、ロシアのウラジミール・プーチン大統領からも祝福の言葉が届いた。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。

メッセージの一部はプーチン大統領のウェブサイトに載せられている。大統領はメドベージェフを祝福し、彼がロシアの伝統を受け継いでいることを称賛した。


「あなたは実に鮮やかなプレーを見せ、“ATPファイナルズ”を輝きながら駆け抜けた。美しくも過酷な試合の中で素晴らしいトレーニングの成果、優れた能力、そして本物の闘志を見せ、ロシアのテニス界の誇るべき伝統を受け継いでくれている」


プーチン大統領は最上級の褒め言葉を用いてメドベージェフを讃えたが、彼はその賛辞に値するプレーを見せてくれた。メドベージェフの最終戦優勝は、様々な素晴らしい記録を伴っていた。まず、彼はグループステージでも一度も負けることなくチャンピオンになり、最大限のランキングポイントと賞金を手に入れた。そして「Nitto ATPファイナルズ」において、世界ランキングトップ3の全員を破った初めての選手となった。


さらに、メドベージェフは「Nitto ATPファイナルズ」で優勝した2人目のロシア人選手となった。1人目はニコライ・ダビデンコ(ロシア)で、2009年に決勝でフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)に勝利して最終戦のトロフィーを手にした。優勝後メドベージェフは、ダビデンコが自分のインスピレーションであったことを語った。


「大会の前に言っていたんだ。12年間大会が行われているこのロンドンで、最初のチャンピオンがロシア人で、最後のチャンピオンもロシア人だったらどんなに素晴らしいストーリーになるだろうって。だから、僕のような子供たちにインスピレーションを与えてくれたニコライ・ダビデンコに感謝したい」


彼が言ったように、2009年にロンドンで初めて行われた最終戦の優勝者はダビデンコだった。そして今年、最後の優勝者がメドベージェフとなった。ロンドンで行われた最終戦はこれまで12回。来年からは、イタリアのトリノに会場を移す。


メドベージェフはじわじわと階段を登っている。彼のトロフィーで足りないのはグランドスラムのものだけだ。2021年がそれを変えるかどうか、楽しみだ。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「Nitto ATPファイナルズ」でのメドベージェフ
(Photo by TPN/Getty Images)