中生代に生息した新種の鳥「Falcatakely」の化石(上)と高分解能マイクロトモグラフィーの画像。米オハイオ大学提供(2020年11月10日撮影、同25日公開)。(c)AFP PHOTO / OHIO UNIVERSITY / BEN SIEGEL

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【AFP=時事】アフリカ東岸沖の島国マダガスカルで発掘された化石が、約6800万年前に生息していた「出っ歯のオオハシ」を思わせる新種の鳥の骨であることが分かったとする研究結果が25日、英科学誌「ネイチャー(Nature)」で発表された。恐竜と同時代に生きていた鳥類に、これまで考えられていたよりも大きな多様性があったことが示唆されている。

 2010年にマダガスカル北西部で見つかったこの「Falcatakely forsterae」の頭蓋骨の化石は、長さ9センチに満たず、7年間倉庫に眠っていた。その後のCTスキャンで、より大きな注目に値することが示された。

 しかし非常にもろいため、3Dプリンターを使って複製し、他の既知の鳥類と比較。その結果、大鎌のような形をした大きなくちばしは、過去の化石の記録にはないものであることが分かった。

 論文の主筆者である米オハイオ大学(Ohio University)のパトリック・オコナー(Patrick O'Connor)教授(解剖学・神経学)はAFPに対し、中生代(2億5000万〜6500万年前)の鳥は「比較的よくあるくちばし」をしていたはずが、今回見つかった鳥は「中生代では他に類を見ない、長くて高さがあるくちばしを持っており、認識を一変させた」と説明した。

 しかもこの頭蓋骨には、驚くべき要素が他にも見つかった。オコナー教授によると、「顔全体の形は現生種のオオハシに似ているものの、その下の骨格はデイノニクスやベロキラプトルといった獣脚類恐竜により類似している」という。

 さらに論文の査読をした英ケンブリッジ大学(Cambridge University)地球科学部のダニエル・フィールド(Daniel Field)氏は、このくちばしの先端に1本の歯が見つかり、実際はもっとたくさんあったと考えられることに言及。

「出っ歯の小型オオハシ」をイメージさせるコミカルな姿で、「中生代の既知の鳥類約200種のうち、この鳥に似た頭蓋骨を持つものは一つもない」と、フィールド氏は書いている。

 オコナー教授は今回の発見が、恐竜と共に生きた鳥類に関する既存の知識の中に巨大な欠落があることの証拠になるとみている。

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