「Photoshopにもひけをとらない画像編集能力を備えたフリーソフトウェア」として知られる「GIMP」が、誕生から25周年を迎えました。

This is 25 - GIMP

https://www.gimp.org/news/2020/11/21/25-years-of-gimp/



1995年、ピーター・マティス氏は複数のニュースグループに「新たな画像編集ソフトウェアを発表する」というメッセージを書きました。このソフトウェアは1996年1月、「GIMP」(当初は「The GIMP」)としてリリースされました。

高機能な画像編集能力を備えたソフトウェアといえばAdobe Photoshopなどが存在しますが、GIMPはフリーソフトウェアとして、Photoshopなどの有料ソフトウェアにひけを取らない機能を搭載し、多くの人に利用されてきました。「Photoshop for Linux」「free Photoshop」「あの醜いソフトウェア」などとさまざまなあだ名が存在しており、開発チームも最後の名称を筆頭として、こうした呼ばれ方に心から同意しているとのこと。

また、GIMPのUI開発のために作られたGUIツールキット「GTK」は、GNOMEやXfceなどでも利用される存在となっています。

25年の間に変化した世界について、GIMPのマスコット・ウィルバーは「より大きく、より騒がしく、より要求が厳しくなり、絶対安全というわけではありません。しかし、温かみと人間性に満ちあふれています」と表現。その波がGIMPの岩場に押し寄せてきているのを目にしているとつづっています。

ちなみに、上述の「GTK」はすでに「GTK 3」から「GTK 4」へ向けてメジャーバージョンアップしようかというところなのですが、ソフトウェアの中にはうまく移行できず「GTK 2」で足踏みしているものもあります。問題は、GIMPもまだ「GTK 2」だというところで、開発チームでは「GTK 3」ベースの「GIMP 3.0」を目指して開発を進めています。

記事作成時点で正式バージョンは2.10.22で、GTK 3へ向けた開発版は2.99.2となっています。