『Glee/グリー』ナヤ・リヴェラの遺族、不当な死を理由に郡と湖の管理会社を訴える

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大人気ミュージカルドラマ『Glee/グリー』のチアガール、サンタナ・ロペス役で知られるナヤ・リヴェラが、今年7月13日(月)にカリフォルニア州ベンチュラ郡のピルー湖沖にて遺体で発見された悲劇は記憶に新しい。残された5歳の息子の父親である俳優のライアン・ドーシー(『ピッチ 彼女のメジャーリーグ』)が、ナヤの死を不当とし、郡と湖の管理会社を訴えていることが明らかになった。米E!Onlineが報じている。

11月17日(火)、ナヤの息子ジョージー・ホリス・ドーシー君は、ベンチュラ郡そしてユナイテッド・ウォーター・コンサベーション・ディストリクト&パークス&レクリエーション・マネージメント(別名PMC)を相手取り、単独訴訟を起こした。彼はまだ5歳のため、父親で法定後見人でもあるライアンとナヤの遺産管理団体が代理となって書類を提出した。

E!Newsが入手した訴訟資料によると、ジョージーはナヤの死によって経済的・非経済的に多大な損害を被っており、また母親が溺死した現場に居合わせたため、深刻な精神的苦痛を受けたと記載されているという。

文書によると、ナヤがレンタルしていたボートには安全対策用のはしご、適切なロープ、アンカー、無線機、使用者がボートから離れてしまうのを防ぐための安全器具が装備されていなかったと書かれており、ボートには浮揚装置や救命装置が非搭載で、"全長16フィート(約5メートル)より長いボートは浮揚装置を装備していること"という州の法律に反しているという。

さらに、そのボートは「ピルー湖でレンタルできるかなり古い部類」であり、「改良されていなかった」そうだ。「ボートが米国沿岸警備隊の安全基準に準拠しているという誤情報の看板が出ていた。その基準だと救命胴衣などの安全装備を備えていることが必須であるため、ナヤの借りたボートはその基準に準拠していなかった」と主張。

その上「強い水流、強風、水深の変化、水中洞窟、急斜面についてなど、湖で泳ぐことの危険性についての警告サインがない」とも記載されており、PMCがオープンしてから「少なくとも26人」が湖で溺死しているとも述べている。

ナヤの事故直後、現地の保安官が保護されたジョージー君に事情を聴いたところによると、ナヤは流されてしまったボートに泳いで戻り息子を押し上げたが、その直後に彼女自身は水中へ消えてしまっていたと話していた。保安官は、おそらく錨を下ろしていなかったボートが流され始めたため、息子を戻すのが精一杯で自らは力尽きてしまったのではないかと述べている。

彼女の遺体は「水の深さが25〜30フィートで、近くには65〜70フィートの深さの水中棚があり、湖底から20フィート近くそびえ立つ、重たい瓦礫や木が密集している地域」で発見された。そのことから、彼女の溺死は防ぐことができ、これらのことが原因で起こったと文書に書かれているという。さらに、「ナヤの体力、若さ、水泳の腕前、そして息子への強い愛情を考えると、ボートに戻るのに必死で、少なくとも数分間は疲労困憊してその末に亡くなったに違いない。ナヤは息子がボートに戻ることができたかを知ることはなかったかもしれないが、自分が死にかけていること、そして息子のところにはもう戻れないことを知っていたのは間違いない」と記されている。

これからの活躍も期待されただけに、33歳という若さで亡くなってしまったナヤの死がいっそう惜しまれる。ご冥福を心より祈りたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:

ナヤ・リヴェラ
©NYPW/FAMOUS