週末に行われたヴェルダー・ブレーメン戦では、バイエルン・ミュンヘンの監督として50試合目にして2度目となるドローを演じた(45勝2分3敗)ハンジ・フリック監督だが、試合後ではむしろ試合に追いつく展開をみせた選手たちのメンタリティについて、「感心したよ」とコメント。ただそれと同時に、先制点を奪われた守備面、そして前半終了間際の決定力不足についても指摘している。

 その一方で今回の試合では、負傷や代表戦などの影響もあって4人の選手の入れ替えを行っているが、このことについては言い訳にする考えはなく「この試合で勝てるクオリティをもった選手たちだ」と強調。また前半19分にリュカ・エルナンデスが負傷交代を余儀なくされたが、このことについても「うちのどの選手たちも、自分たちが普段、何をすべきかをしっかり理解している」と、これも言い訳に利用しようとはしなかった。

 なおそのエルナンデスについては、空中戦へと臨んだ直後に「臀部を地面へ強烈に打撲してしまった」と明かしており、クラブ側の発表によれば少なくとも、水曜日の行われるチャンピオンズリーグでの出場には疑問符がつくとのこと。「これから検査を受け、見極めていくことになります」と伝えている。

 そのため、フリック監督は「左のディフェンダーと、守備的ミッドフィルダーという点では、今は選手層に薄さが見受けられるね」と、コメント。「我々としては創造力を働かせて穴埋めを行っていく必要」があり、この試合ではアラバを左サイドバックに配置して、マルティネスとセンターバックに、そしてゴレツカをマルティネスのポジションへと、それぞれスライドする対策をみせている。

 その一方で試合前の会見の席にて賛辞を送っていた、今夏の新戦力のマルク・ロカについては出場機会は最後まで訪れなかったが、「私が選手を評価する発言をして、それがイコール主力選手という意味では無いよ」と笑顔をみせた指揮官は、「ハビはこのポジションで何度もプレーしている、ここに長く在籍する選手。期待されていることを熟知し、どう動くべきかがわかっている」上に、この日は底のボランチを配置したことからも「ハビにとって最適な役割だった」と説明。また前述のエルナンデスの不慮の交代劇も影響を及ぼすことになった。