大型車両を所有する教習所では時間単位で練習することが可能

 大型免許を取得して、大型トラックに乗る。さらに大型二種や牽引も取ればバスやトレーラーも運転できる。ちょっとしたロマンだと思いつつも、現実として考えるといきなり公道で運転するのはかなり厳しい。普通車ならサイズも小さいので、クルマ通りの少ない道で知り合いにでも横に乗ってもらって練習はできるけど、大型は練習のための車両も場所もない。では、現役で運転している方々はどこで練習していて、ひとり立ちしたのだろうか。

 業界の慣習としてあるのが、免許はもっているけど経験浅や未経験の場合。またその会社の仕事内容に慣れるまでも含めて、最初はいきなりひとりで運転することはないというのがある。期間はそれぞれだが、先輩の横に乗る同乗研修があるのが一般的だ。不況かつ運転手不足の昨今、ほとんど同乗研修がない会社もあるようだが、命や大切な荷物を預かるだけに、そういったところは避けたほうがいい。

 ここで実地での運転の仕方を覚えたり、運転がある程度できたとしても、荷受け先、配送先での流れについて学んでいく。そのうえで慣れてきたら、逆に横に乗ってもらって運転をしてみることもする。もちろん車両は会社にあるのでそれを使う。

 これは会社に入った場合のことで、とりあえず運転の練習をしたいという場合は非公認の教習所で大型車両をもっているところで時間単位で練習は可能だ。この場合、コース内であれば免許がなくてもOKだ。

 また、公認でも免許を持っていればペーパードライバー講習として練習させてくれるところはあるかもしれないが、現在は制度が変わって、教習車両が11トン車、つまりかなり大きいサイズになっているので、大型に対応している教習所は急激に減っている。たとえば広いコースが取りにくい都内では絶滅状態だったりする。

 そのほか、各地の免許センターにあるコースを使って、地元の交通安全協会が、車両と指導員を用意して練習会を行なっているところもあるので、それを利用するのも手だ。

 いずれにしても、趣味で使う免許ではないので、現実的なのは就職先で実地も含めて練習するのが現実的。自信がないなら、その旨を説明してそれでも入社させてくれ、指導もしてくれる会社にするしかないだろう。