再び世間の注目が集まっています(写真:代表撮影/AP/アフロ)

昨年1月、「小室圭さんが何とも気になって仕方ない理由」(2019年1月26日配信)というコラムを書き、多くの反響がありました。下記にその内容を要約してみましょう。

人々は小室さんのさわやかな笑顔と穏やかな人柄に魅了され、「眞子さまのお相手にふさわしい」「いい人でないはずがない」という性善説にもとづく祝福ムード一色になっていた。

しかし、メディアが徐々にネガティブな記事を報じはじめると、「こんなにあやしい人だったのか」「定職がない状態でプロポーズするのか」などの逆風が吹き、さらに母の金銭トラブルが明らかになると猛批判にさらされた。

留学や警備費用の是非などが叫ばれると批判はヒートアップ。「眞子さまにふさわしい善人から、絶対に結婚を阻むべき悪人というイメージに一変した」ことで、その反動から「小室さんのことが気になって仕方がない」という心理状態になっていった。

また、メディアの間で「彼の記事は売れる」という“小室圭バブル”が発生したことで、臆測を含む記事が量産され、小室さんが国民的ヒールとなったことも批判が過熱した理由の1つ。「皇室を守る」という大義名分もあって人々の懲罰感情はエスカレートし、「絶対に破談させるべき」という論調が主流派となっていった。

これによって小室さんは、自業自得のところはあれど、身動きが取れなくなり、沈黙を守り続けるしかない状態に追い込まれている。

眞子さまが「お気持ち」を文書で発表

それから約1年10カ月が過ぎた今月13日、眞子さまは小室さんとの結婚に関する「お気持ち」を文書で発表しました。

文書には、「今日までの間、私たちは、自分たちの結婚およびその後の生活がどうあるべきかを今一度考えるとともに、様々なことを話し合いながら過ごしてまいりました」という結婚延期後の日々がつづられていました。「本気で考え続けたうえで決断したことを聞いてもらおう」としている様子が伝わってきます。

次に、「さまざまな理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております」という厳しい声を知ったうえで、「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在」「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択」と変わらぬ愛情を示しました。これは「どんなに反対されても結婚したい」という意思表示にほかなりません。

文書の最後には、「今後の予定等については、いまの時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況ですが、結婚に向けて、私たちそれぞれが自身の家族とも相談をしながら進んでまいりたい」と宣言。皇族方がここまで胸中を明かすのは異例であり、まだ何も決まっていないのにわざわざ宣言したところに、「少しでも早く現状を変えたい」という願望と、いくらかの焦りが見えました。

眞子さまにしてみれば、「国民からの批判があがることを承知で、それでも今言わせてほしい」という決意があったのではないでしょうか。

人々は忘れていたはずの批判を再開した

文書には、「11月8日に立皇嗣の礼が終わった今、両親の理解を得たうえで、改めて私たちの気持ちをお伝えいたしたく思います」というフレーズがありました。また、「今回の文書は立皇嗣の礼が行われる予定だった今年4月に公表する予定でしたが、コロナ禍で延期されたことで眞子さまは7カ月間じっと待っていた」という報道もあります。

眞子さまが時期を見計らい、筋を通そうとしていた様子がうかがえますが、各所に配慮するほど、筋を通そうとするほど、皮肉にも小室さんへの信頼は失われてしまいました。

「男の『お気持ち』はどうした? 眞子さまを守ろうという『お気持ち』はないのか」

「眞子さまではなく、問題を抱えているほうがコメントを発表すべきだろう」

現在、そんな正論が小室さんに浴びせられていますが、無理もないでしょう。眞子さま1人がどんな言葉を述べたところで、肝心の小室さんが沈黙したままでは、人々の理解は得られません。この1年あまり、小室さんへの批判は増え続けていたわけではなく、良くも悪くも停滞したままで、人々の感情は良化こそしなかった反面、悪化もしていませんでした。

しかし、眞子さまだけが「お気持ち」を明かしたことで、しばらく沈静化していた小室さんへの批判が再燃してしまったのです。眞子さま1人が愛の深さを訴えるほど、人々はしばらく忘れていたはずの批判を再開し、しかも一気に怒りの感情にまで達してしまいました。

なかでも怒りを買った最大の理由は、眞子さまから「私が彼を守らなきゃ」という切なる思いが感じられた一方、小室さんが眞子さまのために動こうとする様子が見えないこと。人々の感情は、「なぜ1人で矢面に立たせるのか」という疑念を超えて、もはや「それをよしとする男など信用してはいけない」という結論にまで達しています。

もし2人の頭に、「ここまで強い意志を示せば、それなりに理解してもらえるのではないか」「『ずっと気持ちが変わらないのは素晴らしい』と応援してもらえるのでは?」という思いがあったとしたら、それは若さゆえの甘さでしょう。

秋篠宮さまのメッセージをスルー

今回の「お気持ち」公表をきっかけに、小室さんへの批判が怒りへと変わった背景にあるのは、繰り返し差し伸べられていたチャンスをことごとく無駄にしてきたこと。

眞子さまの父である秋篠宮さまは2018年11月30日、53歳の誕生日を迎えた際の会見で、「多くの人が納得し、喜んでくれる状況にならなければ、婚約にあたる納采の儀を行うことはできません」「2人が結婚したいという気持ちがあるのなら、それ相応の対応をするべきだと思います」と話していました。

また、翌2019年11月30日の誕生日会見でも、「(そろそろ長女・眞子の結婚について)何らかのことを発表する必要がある」と話していました。つまり、たびたび小室さんにメッセージを送り、それを多くの人々が目の当たりにしてきたのです。

秋篠宮さまの胸中はわかりませんが、一般人の両親であれば「お前なんかに娘はやらん」と一喝したくなるところではないでしょうか。だからこそ親目線をまじえて、「秋篠宮さまがここまで尊重して待ってくれているにもかかわらず、小室は何をやっているのか」と怒りを感じている人も多いのです。

秋篠宮ご夫妻と眞子さまを悩ませ続けた問題が改善されない以上、真偽はさておき、小室さんへの不信感がやむことはないでしょう。ネット上には、「『母親の話だから自分には関係ない』と言い張るつもりか」「3年もあれば400万円の一部は返せたはずなのに、なぜそれをしなかったのか」「弁護士になりたいくせに、なぜこれくらいのトラブルを解決できないのか」などの指摘が飛び交っています。

一部メディアが「小室さんがニューヨークから毎月最低1回は秋篠宮さまに手紙を送っていた」と報じましたが、この程度では焼け石に水でフォローにはなりません。怒りの声をあげている人々を黙らせたいのなら、やはり小室さん自身が表に出て、記者との質疑応答は難しくとも、自らの口でコメントをするしかないでしょう。昨年1月、「金銭的な問題はすべて解決済み」と発表し、相手男性の反論を招いたところの続きを話さなければいけないはずです。

30日の秋篠宮さま会見は注目必至

さらに恐れるべきは、「このまま結婚に進んだ場合、秋篠宮家、引いては皇室そのものへの国民感情が悪化しかねない」こと。

実際、現在ネット上には、「『皇室を守りたい』という国民の気持ちより、問題のある結婚相手を取るのか」「こんな男に国民の血税を使わせるのなら、もう擁護できない」「この件で皇室への敬愛が完全に失われてしまった」「国民に不信感しか与えない結婚を望み、許す時点で皇室の資格はない」「こんな祝福できない結婚をしたら国民と皇室の良好な関係は終わる」「『皇室は必要か?』と考えさせられた」「天皇制は令和が最後でいい」などの強い言葉が飛び交っています。

ただでさえ批判が大きかったところに、今年はコロナ禍のストレスが加わってしまいました。世の中が閉塞感で覆われ、人々の生活が逼迫する中、このタイミングで結婚を急ぐと眞子さまや秋篠宮家だけでなく、皇室そのものへの風当たりが強くなってしまう危険性をはらんでいるのです。

とりわけ再び感染者が増えている今は、人々が心の余裕を失っている最悪のタイミング。そもそも小室さんは来年アメリカ・フォーダム大学ロースクールを卒業し、それから現地の弁護士試験を受験予定というだけに、急ぐ必要性はあるのでしょうか。それでも眞子さまと小室さんが結婚を急ぎ、秋篠宮ご夫妻が認めたら、今以上の厳しい声にさらされても不思議ではありません。

ネット上の声を見る限り、「何が何でも反対したい」という人ばかりではなく、「祝福できるものならそうしたい」という人も少なくないようです。そんな国民たちの思いを汲み取り、どんな対応でトラブルを解決していくのか。

今月30日には、秋篠宮さまが55歳の誕生日会見が行われる予定であり、その発言はこれまで以上に注目を集めるでしょう。