『恋する母たち』第4話でも磯村勇斗と吉田羊がキスシーンを演じた。

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「今クールは恋愛ドラマが豊富です。当初は新型コロナウィルスの影響で“キスシーンが無くなる”と懸念されていましたが、蓋を開けてみると挑戦している作品が多いんです。演出上大きなインパクトとなっているようです」(テレビ局関係者)

10月からスタートした『恋する母たち』(TBS系)では、第1話で仲里依紗(31)と阿部サダヲ(50)が。第4話でも磯村勇斗(28)と吉田羊がキスシーンを演じた。『共演NG』(テレビ東京系)の第2話で見せた中井貴一(59)と鈴木京香(52)による濃厚なキスシーンは話題に。11月13日からスタートした『社内マリッジハニー』(MBS毎日放送)でも、板垣瑞生(20)と松井愛莉(23)が初回からキスを交わしている。

今年5月25日に緊急事態宣言が全面解除され、徐々にドラマや映画の撮影が再開した。各メディアによると、自粛明けで撮影に挑んだのが『共演NG』だったという中井。

ドラマ撮影は「密にならざるを得ない」と自覚しつつも、「今の状況下の中で人の心がすさむことが怖いこと」とコメント。鈴木とのキスシーンについても、「濃厚接触を見てください」と自信をのぞかせていたという。

本誌は6月、日本テレビの“コロナ禍でのドラママニュアル”について報じた。そこには、「カメラ台数や撮影チームの規模を最少に」や「収録に立ち会う全員がマスク着用」、「キスシーンなどの濃厚接触、アクションや歌唱など呼気量が上がるシーンはなるべく避ける」など綿密なガイドラインが記されていた。

「どの局も3密を避けるため、脚本の書き直しや現場入りする人数の制限など強いられました。特にキスシーンのような、濃厚接触が避けられないものは演出に苦戦。俳優の安全を配慮し、断る事務所もあったそうです。そのため回数を減らし、バックハグに変更するなど愛情表現に工夫が凝らされています。

実際に行う場合は、手洗いや口唇・口腔内等の消毒を徹底。リハーサルではフェイスシールドで動きを確認し、本番は1回だけと決められています。マネージャーやスタッフが離れた場所で、リモート確認する局もあるようです」(制作スタッフ)

感染リスクをはらむキスシーン。“本番1回で決める”という高い演技力も求められるが、それでも挑戦するには理由があるという。

「日本の恋愛ドラマは、海外に比べてスキンシップが少ないと言われています。特にキスシーンは視聴者の“じれったさ”を解消するなど、ストーリーを盛り上げるには必須。もちろん、視聴率を伸ばす狙いもあるでしょう。今年1月の『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)では、佐藤健さん(31)と上白石萌音さん(22)のキスシーンはSNSを席巻。視聴率も週を追うごとにアップし、最終回は15.4%と番組記録を更新しました。今後も感染症対策を徹底しながら、最低限度で取り入れる作品が増えるのではないでしょうか」(前出・テレビ局関係者)

果たして今クールで“バズる”キスシーンを生み出すドラマはいったい――。