1年ぶりの代表戦を振り返ったDF長友佑都

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 欧州で行う国際親善試合の意味を感じていた。前日13日のパナマ戦(○1-0)に先発し、約1年ぶりの代表戦出場となった日本代表DF長友佑都(マルセイユ)は「チームとしてメンバー、フォーメーションが変わる中で、特に前半はうまくいかない場面もたくさんあったけど、時間が経つにつれて良くなって、結果的に無失点で勝ち切れたことは良かった」と振り返った。

 オール欧州組で臨むオーストリア合宿。東京五輪世代の選手も加わり、パナマ戦では3-6-1のシステムを採用した。「僕たちもチグハグしていたのは正直あって、前半は特に課題が見えた」。不慣れなメンバーやシステムという要素を前半苦戦した要因に挙げつつ、「前半は相手が体力面、フィジカル面も含めて僕たちのサッカーに対応してきた。後半は相手も落ちたし、日本の方がコンディションは良かった」と指摘した。

「日本に帰って親善試合をするのと、ヨーロッパでお互いに最高のコンディションで戦うのは明らかに違ってくる。先月はカメルーンとコートジボワール、今月はパナマ、メキシコという強豪と戦えるのは大きな収穫になると思う」

 新型コロナウイルスの影響でW杯アジア2次予選が延期され、日本国内での代表活動も断念。そうした状況下で2か月連続で欧州で合宿を行うことになったが、メリットもある。「日本でやるのとヨーロッパでやるのとでは相手のコンディション、モチベーションがまったく違う。昨日のパナマもすごく良いモチベーションとフィジカルコンディションで臨んできた」。だからこそ、前半の試合内容に課題を求める。

「後半は相手のインテンシティーが明らかに落ちてきた。問題は前半。相手が良いときにどういう攻撃、どういう連動ができるか。プレッシャーがないときはみんな良いプレーができる。プレッシャーがあるときにどういうプレーができるかが課題」。フィールド選手最年長34歳のベテランは勝って兜の緒を締めた。

(取材・文 西山紘平)