この日の課題は「2点目、3点目を決めて試合を決めないといけない」と語った森保監督。写真:龍フェルケル

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 日本代表は11月13日、遠征先のオーストリアのグラーツでパナマ代表との国際親善試合を開催。61分に南野拓実がPKを決め先制し、77分には相手GKが決定機を妨害したとして一発レッドで退場となり数的優位に立った試合は、1−0で日本が勝利を収めた。

 森保一監督は、先月のオランダ遠征・カメルーン戦の後半から採用した3ー4−2−1のシステムをこの日はスタート時から選択。10月シリーズで出場機会のなかった板倉滉、三好康児と前回招集できなかった橋本拳人らを先発に据えた。

 試合後の会見で森保監督は、その3選手についてはこう評した。

 板倉は、フローニンヘンでレギュラーとして出ており、「今日一緒に戦った吉田麻也の経験値をゲームのなかで感じたり吸収しながら、成長につながるプレーができたのかなと思う」と評価した。

 三好は、10月の活動時からチャンスがあれば使いたいと考えており、今日の試合でも攻撃の部分で起点やチャンスメイクで「力を発揮してくれたかなと思う」と語る一方で、「プレーの判断のスピードを上げたり、相手が嫌がるプレーをする部分、最後試合を仕留める部分で決定力はまだまだ上げてもらいたい」と更なる成長に期待を寄せた。

 前半のみで交代となった橋本拳人については、「所属チームではもう一個前の部分でプレーしていて、少し戸惑いもあったのかなと思いますが、積極的に自分の良さを出そうと前向きにトライしてくれたと思っています。この45分で彼自身がプレーするところで、代表の中で機能するために修正改善するところは彼に伝えていきたい。今後の成長にも期待している」と語った。
 
 その橋本と交代で後半頭から投入された遠藤航については、試合状況を考慮しつつ、後半45分間の起用は想定済みだったという。「前半なかなかボールを動かせない中、彼がディフェンスラインから、あるいはサイドからボールを受けて起点になってくれた。バランスの部分でもチームとして整理されて、セカンドボールを拾ったり球際の部分で選手たちの全体の良さが出せるようになったかなと思う」と早いタイミングでの交代意図を明かした。

 また、後半途中から投入され、終盤はそのスピードを活かして決定機を作り出していた浅野拓磨については、「彼の特長は十分出せたと思います」と満足する一方で、「三好と同じく、彼も仕留められるチャンスがあったので、少ないチャンスでもチームがより良い戦いができるように仕留める部分でさらに期待したい」と指揮官としての要求も口にした。

 森保監督は、10月の2戦と、この試合で招集した選手たちを積極的に起用する姿勢を見せている。

「選手たちにピッチ上でトライしてもらえるように、私は選手起用というところを工夫するというのが私のチャレンジだと思います」
 次の11月17日のメキシコ戦に向けて、指揮官はそうさらなる挑戦を示唆した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部