コロナ禍によりリーグ中断や降格無し、交代枠が5人に増えるなど異例のシーズンとなった2020年のJ1リーグも終盤戦に突入。各クラブの番記者にここまでの評価と残されたシーズンでの現実的な目標をアンケートした。

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サンフレッチェ広島
今季成績(11月13日現在):8位(勝点42/12勝6分9敗)、残り7試合

【当初の目標】タイトルの獲得
【今季ここまでの評価】60点/100点

【採点理由】
 当初の目標にかかげていたタイトル獲得は難しい状況になっているが、試合内容は時間と共に向上の一途を辿っている。特に、シーズン前から目指していた前から圧力をかけて相手陣内で押し込むサッカーについては、チーム内での戦術理解が高まった。その事実がパフォーマンスの向上につながった。
 
 実際、戦術浸透の大きなきっかけとなった9月23日以降の平均得点は1.55。それ以前の試合では1.50なので得点力は向上。失点数も1.25→0.91と明白な結果が出ている。それに伴い勝点も増幅し、平均勝点が1.38→1.82。戦術浸透は明白に結果へと繋がっている。

 育成型クラブとしても、川辺駿や森島司、荒木隼人がさらに逞しくなった他、東俊希や土肥航大の台頭、さらに移籍組とはいえU-23世代の浅野雄也が大きな成長を果たしている。順位的には満足はいかないが、手応えを感じさせるシーズンとなった。
 
【注目の一戦】34節・名古屋戦
 ACL出場権獲得は現実的には厳しい。しかし今の勢いが続けば可能性は広がる。最終戦、何かを起こせるか。

【終盤戦のベストシナリオ】
 残り7試合を6勝すれば、勝点は60の高みに到達する。そうなると、ACL出場件獲得も現実味をおびてくる。ここまで3連勝のないチームがそこまで勝ち続けるのは現実的ではないが、例えばG大阪は8節から8試合で2勝1分5敗と低迷していたが、17節からは12試合で10勝2分と快進撃で2位に浮上した。もちろん抱えているタレントは違うとはいえ、試合内容的には終盤に勝点を重ねたとしても不思議ではない。
 
 特にレアンドロ・ペレイラは、相手陣内でのサッカーができるようになってから出場8試合で6得点と絶好調。また森島司もシーズン2度の直接FK弾を決めるなど、コンディションは向上中。安定した守備の上に得点力を積み上げしている現状を考えると、7試合で6勝が絶対に無理だとは言い切れない。
 
文●中野和也(SIGMACLUB)