久保建英が「本当に輝ける場所」はどこなのか…海外からの意外な「反応」

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サッカー日本代表は1-0でパナマに勝利

日本時間の13日深夜、オーストリアでのグラーツで国際親善試合を行ったサッカー日本代表は、パナマ代表と対戦した。 

前回のオランダ遠征に引き続き、海外クラブの所属選手のみで構成された日本代表。大迫勇也(ブレーメン)、堂安律(ビーレフェルト)らを欠くなかで、これまでとは異なる「3-4-2-1」のシステムを採用した森保一監督は、久保建英(ビジャレアル)をセカンドトップで先発起用した。

試合は前半2分。久保の左足から、橋本拳人(ロストフ)のヘディングシュートで幕を開けたが、その後は慣れない3バックへの戸惑いのせいか見せ場は少なく、前半をスコアレスドローで折り返した。

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後半に入って徐々にペースを掴んだ日本代表は、後半16分に久保建英(ビジャレアル)のパスを受け、抜け出した南野拓実(リヴァプール)がPKを獲得。これを南野自身がゴール真ん中に落ち着いて決め、そのまま1対0で勝利を収めた。

71分までプレーした久保は、試合後の会見でPKの場面について問われると「遠藤航(シュトゥットガルト)選手から、自分が受けたい位置に素晴らしいボールが来たので、あとは前を向いて、良い動きだしを見せた南野選手にパスを出すだけでした」とコメント。「次もしっかりと勝てればいいかなと思います」と、17日(日本時間18日早朝)に行われるメキシコ戦に向けた意気込みも語った。

ビジャレアルに期限付き移籍したが

今回のオーストリア遠征合流時に、「今年は新型コロナウイルスの影響などで大変なことがたくさんありましたが、サッカーができるという幸せをかみしめながらプレーしたい」と語った久保。だが、所属先のビジャレアルでは、順風満帆とは言えないシーズンを過ごしている。

ラ・リーガデビューを果たした昨シーズンは、所属先のレアル・マドリードからマジョルカに期限付き移籍し、35試合に出場し、4得点4アシスト。2部への降格が決まったチームのなかで、その存在感アピールした。

さらに上のレベルでのプレーや成長を求めた久保は、25クラブにも及んだと言う争奪戦の末に、同じラ・リーガの強豪ビジャレアルに期限付き移籍。トッププレーヤーとしての一層の飛躍が期待されていた。

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今シーズンは現在2位(11月9日現在)につけ、好調な滑り出しを見せたビジャレアルだが、久保はここまでのリーグ戦で、9試合に出場するも無得点。

先発出場は、10月25日に行われたカディス戦のわずか1試合のみで、起用の大半が、試合終盤からの途中出場に限られている状況だ。

久保がベンチを温める日々が続くにつれ、日本やスペインなどのさまざまなメディアでは、彼の起用法についての意見が交わされ、その声は日増しに広がりを見せるようになった。

10月4日の「Carrusel Confidential」では、「久保建英は、レアルマドリードがこの夏に最も多くのオファーを受け取ったプレーヤーです。金銭面を見ると、ミラノ、アヤックス、バイエルンミュンヘンなどからの魅力的なオファーもありましたが、マジョルカに次ぐステップは、攻撃的なサッカーを展開しているビジャレアルが最適だと私たちは考えました。(試合出場が限られる現状に対し)今後、私たちは久保にチャンスが訪れることを望んでいますが、マドリードは、ビジャレアルでの久保が置かれた状況をあまり好ましく思っていません」と、レアル・マドリードサイドの主張を展開している。

上記以外にも、積極的な久保の起用を促すもの、久保を「冷遇」するビジャレアルの指揮官、ウナイ・エメリ氏に対する批判や不満、さらには再レンタルの可能性を示唆するといった踏み込んだ意見まで、さまざまな論調が散見される。

このような状況のなか、渦中のビジャレアルの指揮官を務めるウナイ・エメリ氏が、スペインのラジオ局「Cadena SER」の番組内で久保について言及したことを「Besoccer」などが伝えている。

「ここまでの久保の出来については、満足している」と話すエメリ氏。久保の相手のライン間でのプレーやスピードの乗ったドリブルを、「バレンシアの監督をしている時に出会ったダビド・シルバと同じ特徴がある」と評価する一方で、「彼には成長のプロセスがあり、現状は私も満足している。だが、他のビジャレアルの若手選手と同じように、久保のさらなる成長を臨んでおり、まだ成長が必要な選手だ」と指摘している。喧騒をよそに、久保を指導に対する情熱や、そのプランに対する自信を語った。

ELではここまで全試合出場

リーグ戦では出場機会が限られている久保だが、並行して行われている「UEFAヨーロッパリーグ」(以下E L)では、全3試合に出場。これまでに1ゴール3アシストを記録し、チームの3連勝に貢献している。

10月22日(日本時間10月23日)に行われたスィヴァスポル(トルコ)とのELグループリーグ初戦。ビジャレアル加入後初となる先発出場を果たした久保は、13分に移籍初ゴールを挙げると、その後も20分のカルロス・バッカ、57分のフアン・フォイスのゴールをアシストするなど、1ゴール2アシストの活躍。チームも5-3で勝利を収めた。

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11月5日(日本時間11月6日)に行われた第3節のマッカビ・テルアビブ(イスラエル)戦でも、クロスを上げてカルロス・バッカのゴールをアシストし、4-0での勝利に貢献。ELでの活躍によって、徐々にリーグ戦での出場時間を増やしている久保だが、故障で3週間ほど離脱していたスペイン代表のFW、ジェラール・モレノの復帰が間近に迫っており、更なるアピールも求められる状況だ。

11月17日(日本時間18日5時)には、サッカー日本代表の年内最終戦となるメキシコ戦が行われる。

メキシコ代表には、F Wのラウール・ヒメネス(ウォルバーハンプトン)やイルビン・ロサーノ(ナポリ)、さらにはGKのギジェルモ・オチョア(クラブアメリカ)など、各ポジションに豊富なタレントが揃う。苦しい試合展開になることも予想されるが、久保に期待されるのは、史上2番目の最年少記録となる代表初ゴールだ。※最年少記録は1977年の金田喜稔による19歳119日

オーストリア遠征への合流時に「(ゴールは)期待してもらって大丈夫。ピッチで自分の100%を出すことが、チームの助けにもなる。サッカーはエンターテインメントでもあるので、見ていて面白いプレーが出来ればいい」と抱負を語った久保。

世界ランク11位の「格上」(日本代表は28位)に対し、「日本の至宝」が存在感を示すことができるかどうかにも注目したい。