ペプチドリーム、富士通、みずほキャピタル、竹中工務店、キシダ化学は11月12日、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を目的とした合弁会社ペプチエイドを設立することで合意したと発表した。

ペプチドリームは、創薬開発プラットフォームシステム「PDPS(Peptide Discovery Platform System)」を用いて、コロナウイルスがヒト細胞に侵入する際に必須となるスパイクタンパク質における複数の領域を創薬ターゲットとした、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の同定を行ってきた。

新会社では、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の候補化合物についてペプチドリームから譲渡を受け、前臨床試験からヒトでの有用性確認(Proof of Concept)に必要となる前期の臨床試験までを最短で実施することを目指す。

ペプチドリームが有するペプチド関連技術・ノウハウを最大限活用することに加え、富士通が有する組み合わせ最適化問題を高速に解くアーキテクチャ「デジタルアニーラ」やHPC(高性能コンピューティング)などを活用することで、研究開発スピードの加速を図る。

「デジタルアニーラ」専用プロセッサ「Digital Annealing Unit(DAU)」


臨床試験の後期以降は、各地域で高い開発力を有する製薬企業との共同開発などを通じて、開発タイムラインの最適化、および早期実用化を目指すとしている。