コロナによる景気の低迷、老後への不安など、さまざまなきっかけで投資にチャレンジする人は増えています。この特集では、20代前半から30代後半の個人投資家がどのように自分らしい投資を楽しんでいるのか、インタビューで紹介します。

初回はInstagramで1.8万人のフォロワーを抱え、お金についての発信を行っているシュフーさん。投資で約190万円の損失を出した経験から、「楽して儲かる道はない」という信念を胸に、堅実な資産運用と株主優待の取得を楽しまれています。

○シュフーさん

関東在住の30代主婦。3人の子どもと夫と5人暮らし。2010年にFX(外国為替証拠金取引)で、2017年には仮想通貨購入で合わせて約190万円の損失を出してしまう。それ以降、投資について勉強し、現在は長期・分散・積立のコツコツ投資を実践中。自身のブログやInstagramで発信を続けている。

○FXや仮想通貨で合計190万円の損失を出した20代

――シュフーさんが投資で190万円損失された経緯について教えてください

1回目は20代前半の時です。その時、住んでいたシェアハウスにFXをやっている人がいて、興味を抱きました。「お金が簡単に増えるかもしれない!」という安易な発想から、私もFXを始めることにしたんです。

しかし、何の勉強もせず取り引きをしていたので、あっという間に含み損(保有する有価証券が買った時よりも値下がりし、もし売却すれば損益が出る状態のこと)になってしまいました。

当時は投資初心者で、含み損が増えても「損切り」(値下がりした株式、証券や外貨などを売って、損失を確定すること)ができませんでした。

「放っておけばそのうち回復するかもしれない。わざわざ自分で損切りするのも嫌だな。証拠金(契約の成立・履行を確実にするために、担保として提供する金銭)をたくさん入れているから、ロスカット(損失を確定させる決済取引のこと)にも滅多にならないだろう」と思って、そのまま放置していました。

その後、2010年5月に誤発注が原因とも言われていますが、6円以上値下がりしたようで、ロスカットにあいました。私は一晩にして、約110万を失いました。

FXで一晩にして大金を失った


――晩にして大金を失われたんですね…。その後、続けて損失を重ねられたのですか?

損失してから、「もう絶対に投資はしない!」と誓ったので、それからしばらくはしていませんでした。しかし、2017年に再び損失を出してしまいます。

2017年には仮想通貨ブームがきていました。はじめは興味がなかったのですが、Twitterのフォロワーさんの「仮想通貨で口座開設した」という投稿で興味を持ち、口座を開設してみました。

その当時は仮想通貨への期待が高まっている風潮だったので、「これからもっとどんどん上がるんじゃないか」という気分に乗せられて、どんどんお金を投資してしまいました。

90万円近く仮想通貨を購入した後、仮想通貨の取引所が外部から不正なアクセスを受けたことで、仮想通貨が大暴落してしまいました。

90万円近く購入した仮想通貨は今では10万円になっています。こちらはロスカットなどなかったので、損失が確定しているわけではないのですが、80万円くらいのマイナスになっています。

○失敗を経て変化した、投資の方針

――シュフーさんの損失についてお話をおうかがいしていると、たまたま不運が続いたようにも思えますが、損失から学んだことはどんなことですか?

まず「儲かりそうだからやってみる」はしないことですね。みんなが「儲かっています」とアピールしている時はもう遅いのだと、失敗を通じて学びました。よくわからないものにも手を出さないと決めています。

きちんと勉強してから始めること、そして投資で一気に儲けようとしないことは胸にきちんと留めて、コツコツと長時間かけて資産を築いていく方向を目指すようになりました。

――なるほど、失敗からあったからこそ、現在の堅実な資産運用方法につながっているんですね

そうですね。楽して儲かる道はないことを痛感したので、「儲かる」というワードにだまされず、コツコツと資産を増やしていきたいと思うようになりました。

――シュフーさんが考える“堅実な資産運用方法”とは一体どんなものなのでしょうか?

私は、投資をする時には以下の項目を重視して選んでいます。

・値動きの激しくないもの

・ロスカットされないもの

・株式投資など歴史があるもの

・積立投資で長期運用できること

――自分なりの選び方を決めていらっしゃるのですね。具体的にはどんな投資をしていますか?

つみたてNISAとイデコは、毎月積み立てをしています。また自分の独身時代の貯金を使ってクロス取引を行い、株主優待をもらっています。株価が下がった時は、米国株の個別株を購入しています。

つみたてNISA、iDeCoなど堅実な積立投資に方針転換(2020年10月20日時点のブログより引用)


○1年で187個! 株主優待で暮らしはこんなに楽しくなった

――1年で187個の株主優待を取得されているのは、本当にすごいですね

同じ株の売り買いを同時に注文するクロス取引で、たくさんの株主優待をゲットしています。少ない手数料で株主優待がもらえるので、お得感があって。やり方を間違えなければ株価に左右されませんし、損することも少ないと感じています。

――どんな株主優待を選んでいるんですか?

利回りがいいものを選んでいます。それから、基本的には自分が使うものを選んでいます。せっかく取得しても使わないと、手数料がかかっている分、損してしまいます。

――オススメの株主優待はありますか?

優待をもらってうれしかったのは日用品系ですね。生活の中で使うことができるので、自分では買わないけれど、あったらうれしい内容だと、生活が潤っている感じがします。

また、株主専用サイトのポイントがもらえる優待もあるのですが、そのポイントをためると、自分の好きな商品と交換できるので気に入っています。他の会社でもらったポイントと合算すれば、かなり豪華な賞品をもらうこともできます。

私は今、お掃除ロボットを狙っていて、そのためにポイントをコツコツ貯めているところです(笑)。

――株主優待を取得するようになって、生活は変わりましたか?

今まで外食はあまりしていなかったのですが、優待を使って、気軽に外食できるようになりました。

また、株主優待券があるおかげで、普通なら行こうと思わないレジャー施設や旅行先に出掛けるきっかけが生まれたのも、大きな変化ですね。

それから、小さいことかもしれませんが、株主優待でクオカードがもらえることも多いので、これまで高くて我慢していたコンビニコーヒーも気軽に飲めるようになりましたよ(笑)。

シュフーさんが取得された株主優待券の数々。クロス取引による株主優待の取得は、お得好きな人にもオススメだそうです(シュフーさんご提供)


○株主優待で家族の思い出をたくさん作りたい

――シュフーさんは、どうやって資産運用について勉強していますか?

資産運用系の本を読んで勉強しています。その他にはインスタグラムやTwitter、YouTubeなどから情報を得ています。

資産運用をしているアカウントさんからの情報を見ているだけですね。あとは、資産運用系の情報が届くように設定しているので、そうした情報も見ています。

ただ、実際に実践することが一番勉強になっているなぁと感じています。

――これからこんな投資をしてみたいとか、投資によってどんな生活がしたいなど、将来に向けて考えていることは?

将来のためにお金を貯めたいと思っていて、教育費は1,000万円×3人分、老後資金4,000万円を目標にがんばっています。

それから、子どもたちが旅行や外食などについて来てくれるのも今のうちだと思うので、とにかく今は、株主優待を使って、家族の思い出をたくさん作っておきたいですね。