近頃は、年下の男性と結婚する女性も珍しくはなくなりました。年下の男性がタイプという女性もいますが、まず年齢で男性をスクリーニングする女性は婚活でダメンズを引き当てがちです。

同年代や年上だと「おじさん」だし、あとは年下かな。

若さは男女ともに婚活では武器である

こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。

婚活の場で若さはブランドです。実家暮らしでも高卒でも年収が高くなくても、20代という若さゆえ、許される場合があります。

女性のみならず、男性においても若さは同じく貴重です。30歳女性が、年収500万円台35歳男性と年収300万円台25歳男性から申し込まれたら、後者の方が「こんな若い子から申し込まれた!」と嬉しくなるかもしれません。

最近、ナインティナインの岡村隆史さん(50歳)が30代女性と結婚しました。何歳の年の差か存じませんが、10歳以上年齢が若い女性と結婚できるのは、芸人としての成功やコミュニケーション力など魅力があるからです。

こうした付加価値がある男性が若い女性を射止めることができるのは周知の事実ですが、女性においてもそこは同じです。年下の男性と結婚する方は魅力と運があったからこそ。

狙うのであれば自分の今の年齢を相対的に「若い」と感じる年上を狙う方が簡単で、年下の男性をターゲットにすればそれだけハードルは高くなるのです。それでも「年下の男性」にこだわってしまう女性達がいます。

母性強すぎ?年下ダメ男をかわいがる30代女性

30代の麻衣さんの歴代彼氏は年下が多いそう。「職場の後輩君ともいい感じになって、ちょっかい出してきてかわいいなと思ってたんです」

そのいい感じとは、どういうことなのでしょうか。

その後輩君は入社4年目で、まだ20代半ば。大先輩である麻衣さんに仕事の質問をしてくるのだといいます。職場では苗字にさん付けで呼ぶのに、ある時「マイ姉って呼んでいい?」と言われてそれを許したそう。そこから彼のLINEは、ため口になったのです。

また、ある時、3日間開催される展示会で麻衣さんはリーダーを務めました。リーダーは前日から準備があるため会社の近くのホテルをとって出張扱いだった一方、他の人は交代で1日だけの手伝いなので自宅から会場に向かっていたそうです。

その際に、例の後輩君に「マイ姉はホテルでいいな。部屋に泊めてよ」と言われて、言われるがままに泊めてしまい男女の関係になったそうです。ただ、付き合おうとは言われていないとか。

第三者が聞けば、麻衣さんは利用されているだけだと思うでしょう。しかし、年も下で会社の立場も男性の方が下なのです。権力を利用して男女関係に持ち込んだわけではありません。

「もうこの関係をやめよう」と言った時に彼に泣かれて、なし崩しでまた関係を持ってしまったとか。頭では分かっていても「かわいくて」やめられなかったといいます。

その後、後輩君は転職することになって会社を去ったそうです。麻衣さんには事後報告でした。

麻衣さんはそれから婚活を始め、アプリで6歳年下の東海地方在住の男性とマッチング。彼が首都圏に出張の時に会うというのを、数か月繰り返しているそう。出張先の暇つぶし要員であるのは感じていても、また「かわいくて」切れないのだといいます。

同年代男性を「おじさんで男に見えない」というおばさん

40代の洋子さんは、年齢を言わなければおそらくみんな30代だと思うであろうシワもシミもない肌で、二の腕もほっそりしている女性です。

美容が好きで20代も30代も彼氏は途切れたことがなかったそうですが、そのころはそんなに結婚願望がなかったといいます。30代後半のころに食事会で知り合い、2年付き合った7歳年下彼氏と別れてから結婚を考えるようになり、40代で結婚相談所に入ったそうです。

「この前、50代の男性に会ったんですけど、部長とご飯食べているみたいでなんか男に見えないんですよね。今まで7〜8歳年下の男性と付き合うことが多かったからそういう年齢の男性の方が向いていると思うんですけど、お見合い申込みしても断られて出会えないんです」

そういう自分もおばさんではないでしょうか。太らないようにご飯は半分残し、サプリ、美顔器、定期的にエステや美容鍼も受けているという洋子さん。と言っても普通の会社員です。

洋子さんは確かにキレイだけれど、男性は金がかかる女という印象を持つでしょう。彼女として付き合う分にはありでも、一緒に生活する相手としては見られにくいかも。

プロフィールには「実年齢より若く見られます」と書いているのを外すようにお願いして、何とか消してもらいました。でも、年下の男性に会えないのなら結婚相談所を利用する意味はないから、退会も検討しているそう。

確認するすべもないけれども、過去の年下彼氏は本当に洋子さんのことを本命彼女と思って付き合っていたのでしょうか。結婚相談所の関係者からも、「年下男性としかお見合いしないアラフォー女性がいて困る」「年下男性は同年代という認識のアラフォー女性がいる」という愚痴を聞いたことがあります。

年下の男性と結婚する女性と、年下男に遊ばれる女性と何が違うのか?

厚生労働省の人口動態調査によると、平成27年に結婚した夫婦のうち妻が年上は24.2%、夫婦同い年は20.8%、夫が年上が55.0%。一方、平成7年に結婚した夫婦の場合、妻が年上18.0%、夫婦同い年は17.6%、夫が年上が64.4%だったそうです。
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/konin16/dl/gaikyo.pdf

男性が年上という夫婦が減り、同い年や妻が年上の夫婦が増えているのです。もう年下の男性と結婚するというのは、珍しいことではなくなりました。

ご相談にいらっしゃる方でも、年下の男性と結婚したという方は少なくありません。1〜2歳年下から10歳以上年下の男性と結婚した方もいます。

今年結婚したアラフォー女性は、初めてできた彼氏と結婚しました。自分より2歳年下の男性から誘われたときに、「あちらは私と違って20代の女性とも会えるのになぜ?」と警戒しながら会ったそう。

別のアラサー女性も年下の男性から告白されたときに、「まだ若いし、もし結婚願望なかったらどうしよう」とかなり迷って交際をスタートさせました。でも、無事プロポーズされたそうです。

彼女たちには共通点があります。まず、年下の男性からのアプローチを慎重に受け止め、やや疑いながらスタートしていること。そして、初めから年下男性で探していたわけではなく、結果的に年下男性だっただけ、ということでした。そういう方が、結果的に結婚まで行っているのです。最初から年下男性を狙う人は、一度現実をよく見たほうがいいですよ。

■プロフィール

恋愛・婚活の賢人 菊乃

恋愛コンサルタント・婚活セミナー講師。山形県出身、静岡大学卒。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活ブログが人気になり2011年に出版し、恋愛コンサルタントとして独立。
著書は『あなたの「そこ」がもったいない。』他4冊。服装、メイク、会話、LINE添削などのサポートは何からやったらいいか分からない男女に好評。ブログは今も毎日更新。https://ameblo.jp/koakuma-mt/