右肘関節後方脱臼で全治8週間。現在負傷離脱中の高橋秀人。(C)SOCCER DIGEST

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 日本プロサッカー選手会(JPFA)は、度重なるJリーグの不祥事を受けて、ファンへの謝罪と全選手に対して一斉に選手としての在り方の再考を呼びかけた。

 日本国内のサッカークラブに所属するプロサッカー選手(一部の外国人選手や海外で活動する日本人選手を含む)が会員となっているJPFAは10月27日、公式ツイッターで以下のようにコメントを発表。さらに会長の高橋秀人(サガン鳥栖)が選手各位にむけて発信した声明文も添えられた。

「この度は、選手による不祥事にて多大なるご迷惑とご心配をおかけしました事を深くお詫び申し上げます。JPFAでは、会員選手に対しての一斉連絡を行いました。ファン、サポーター、ホームタウンの皆様、Jリーグを支えて下さる全ての皆様のお気持ちに応えられるよう選手一丸となって進んで行く所存です」

 理事を務める選手たちはこの投稿をリツイートして拡散。会長・高橋秀人(サガン鳥栖)は「選手一人一人がプロサッカー選手として輝き、次世代の子供達が大きな夢を持って輝けるサッカー界を築けるよう、ご協力をよろしくお願いします」と呼びかけた。
 
 そのほか、清武弘嗣(セレッソ大阪)は「頑張っていきましょう」、菅和範(栃木SC)は「改めて身を引き締め、一選手として、一人間として、支えてくださる皆様の為にプレーしていきたいと思います」など各々のコメントを添えている。

 Jリーグでは今月に入って選手による不祥事が続いている。J2のアルビレックス新潟では酒気帯び運転で書類送検されていたFWファビオと同乗していたペドロ・マンジーが19日に契約解除。J1のベガルタ仙台ではMF道渕諒平が女性への暴行容疑で逮捕・勾留され、こちらも20日に契約解除。さらにJ1のガンバ大阪ではFWアデミウソンが道路交通法違反、報告義務違反の疑いで任意捜査を受けている。

 26日にはJリーグの村井満チェアマンも謝罪コメントを発表する事態となったなか、選手会でも自浄作用を高めるべく理事を中心に呼びかけを行なっている。
 
JPFAが選手各位に向けて送った声明文の全文は以下の通り。

「選手各位に向けて。

 大変残念なことに、Jリーグ選手による不祥事が立て続けに起こってしまっています。選手としての在り方について再確認したいと考え、今回連絡しました。

 今季は無観客で再スタートし、ようやく、ファン・サポーターの前でプレーできる状況にまで回復してきました。様々な人たちに支えられながら、多くの方と喜びの共有ができるようになってきた矢先に選手による不祥事が続けて起きてしまった事は、これを読んでいる選手の皆さんも残念に思っていると考えています。

 昨日、一連の出来事を受けて村井チェアマンからは「地域の皆さまにご迷惑をかけるような存在だとしたら、それは地域における我々の存在意義を失うことに繋がる」というリリースでのコメントもありました。

 私たち選手である前に社会の一員である事をこのタイミングで再確認して、その上で、ピッチ内外で模範となるように考えて行動し、これから先も良いニュースを世の中に届け、地域の方々、ファン、サポーターに喜んでもらえるように選手一丸となって頑張っていきたいと思っています。

 引き続きのご協力、よろしくお願い致します。

 日本プロサッカー選手会 会長 高橋秀人」