カルトまがいの自己啓発団体「ネクセウム(NXIVM)」の指導者、キース・ラニエール被告に対する判決が言い渡された後、裁判所を後にするネクセウムの元メンバーら。米ニューヨークで(2020年10月27日撮影)。(c) Kena Betancur / AFP

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【AFP=時事】カルトまがいの自己啓発団体「NXIVM(ネクセウム)」の指導者で、勧誘した女性を「性奴隷」にして自らのイニシャルの焼き印を体に入れさせていたキース・ラニエール(Keith Raniere)被告(60)に対し、米ニューヨーク・ブルックリン(Brooklyn)の裁判所は27日、禁錮120年の量刑を言い渡した。事実上の終身刑。

 ラニエール被告は、裕福で有名な信者を集め、複数の女性に自らとの性交渉を強要したなどとして、有罪判決を受けていた。

 6週間続いた公判で、5000ドル(現在の為替レートで約52万円)で5日間の自己啓発コースに申し込んだ信者らの一部が、「バンガード(Vanguard、『先導者』の意)」と呼ばれていたラニエール被告にコントロールされた状態で、金銭的、性的に搾取され、低カロリーの食事を強制されていたことが明らかにされた。

 ラニエール被告は、DOSという団体の内部に派閥をつくり、「奴隷」とされた女性らの上に「グランドマスター」として君臨していた。

「奴隷」はラニエール被告との性交渉や、公になれば名誉が損なわれるような写真や個人情報の提供を強要された。中には他のメンバーに押さえつけられ、ラニエール被告のイニシャルの焼き印を体に入れられた女性もいる。

 ラニエール被告は2019年6月、恐喝、性的目的の人身売買、強要、共同謀議、15歳の少女に対する性的搾取など、起訴された7つの罪状すべてで有罪になった。この女性は被害者の意見陳述で、「私は子どもだった。(ラニエール被告は)私の青春を奪った」と述べた。

 27日の量刑公判では女性13人を含む15人が証言した。さらに90人以上の被害者がニコラス・ガラウフィス(Nicholas Garaufis)判事に書簡を送った。

 ラニエール被告はこの日の公判で、被害者らが表明した「苦痛と怒り」に「大変申し訳なく思う」と述べたが、無罪の主張は変えなかった。

 この事件で起訴された他の5人はいずれも有罪を認めている。ドイツ生まれの米女優で、米国の人気テレビシリーズ「ヤング・スーパーマン(Smallville)」で主人公クラーク・ケント(Clark Kent)の友人役を演じたアリソン・マック(Allison Mack)被告は2019年4月に有罪を認めた。

 カナダ酒類大手シーグラム(Seagram)元社長の娘で同社の遺産相続人であるクレア・ブロンフマン(Clare Bronfman)被告も先月、有罪を認めた。

【翻訳編集】AFPBB News

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