数百頭に一頭の究極の和牛、幻の松阪牛「松吉牛」を貴方は知っているか!?
和牛の王様といえば松阪牛を思い浮かべる人も多いだろう。
しかしその松阪牛の中に、食通も唸る「幻の松吉牛(まつきちうし)」という和牛が存在しているのをご存じだろうか?
その「幻の松吉牛」を東京で唯一堪能できる店が、西麻布に誕生したと聞き早速取材に向かった!
禅をテーマにした空間が五感を満たす!最高級の「松吉牛」の美味しさを世界へ発信!
店内には新進気鋭のアーティストの作品を展示し、購入することも可能
その店の名は『M2(エムツー)』。2020年9月にオープンしたばかりの新店だ。
店内に飾られたアート、器やインテリア全てが日本文化を象徴する‟禅“をテーマとし、統一されている。8席のカウンター(椅子はアップル社でも使用されているマルニ木工を使用。座り心地も抜群!)からなるその空間はまるでアートギャラリーのようだ。
この静謐な世界観に、思わず引き込まれる。
幻の松阪牛「松吉牛」とは?
さて、まずは「幻の松阪牛」と言われる「松吉牛」について紹介しよう。
松吉牛は松阪牛のなかでも特にプレミアムな、いわば究極の銘柄牛である。
通常600日前後でピークに達するよう生育し出荷される牛が多い中、この松吉牛は約900日をかけ生育。時間をかけ、昔ながらの自然に近い状態で育てることで、牛が持つ旨みや甘みのある脂が楽しめる肉になる。
この育て方をすることで霜降りの度合いが、ほぼ常に最高値に達し、数百頭に一頭といわれるA5ランク最高峰「BMS12番」を連続で獲得している。
これが幻といわれる由縁。上品な香りととろける肉質、そして脂は少しもベタつきがないのが特徴だ。
未体験の味と遭遇!松吉牛を味わい尽くす肉づくしコース!
「前菜」金粉が乗った左の握りが松吉牛、キャビアが乗った右の握りがほかの松阪牛
そんな松吉牛をここでは、「松吉牛プレミアムおまかせコース」¥30,000で、存分に頂くことができる。
その内容は、寿司、前菜、お椀、焼物、凌ぎ、強肴、御飯、水菓子からなり、前菜から〆のご飯まで、すべてに松吉牛を使用した贅沢な肉づくしだ。
スタートは、松吉牛とその他の松阪牛を食べ比べる寿司から。
もちろん、松阪牛も美味だが、比較することで松吉牛の霜降りの油の甘味やキレのある後味を実感する。
松吉牛は噛んでも噛んでも、旨みがずっと続く。この感覚は初めてだ。
「前菜」
つづく前菜は、サーロインの刺身のほか、牛トロタクの巻物、リブロースのすき焼き風などを盛り込んだ八寸スタイル。松吉牛をあらゆる調理法でいただけるのがたのしい。
こだわりの器も美しく視覚まで満たされる!
続いてはステーキが登場!目の前で焼かれるステーキに高揚せずにはいられない!
和食の真髄を伝えてきた凄腕シェフが考え抜く、完璧な構成はさすが!
前半のまだ空腹感を感じる段階で鉄板ステーキが登場。
店内が肉の焼けるいい香りに包まれ、ここで食欲が一気に増幅させられるのを感じた!
コースはボリュームある内容だが、「女性もペロリと召し上がりますよ」というシェフの的場圭司さん。
松吉牛の魅力を最大限に引き出すよう、考え抜いたという完璧なコース構成が、効いているのだろう。
的場シェフは、あのアマンリゾーツで、日本人初のエグゼクティブシェフを務め、海外で寿司を始めとする和食の真髄を伝えてきた凄腕の持ち主。
松吉牛を初めて食べたときに脂の質が全く違うと驚き、惚れ込んだという。
カウンターからグローバルに活躍する的場シェフのパフォーマンスを目の前で見られるのも、この店ならではの贅沢だ。
ステーキはヒレとサーロインの2種!凝縮された旨味とキレのいい脂に箸が止まらない!
綺麗に食べやすくカットされて提供される2種のステーキ。
ヒレは濃厚な赤身の旨味が口内に広がり、非常に柔らかく、サーロインは、きめ細かく上質な霜降りがたまらない。
つづく強肴は、松吉牛のヒレに、本マグロの中トロとフォアグラを合わせ、照り焼き風ソースでまとめたもの。
松吉牛の味わいが「まるでトロのようだ!」という感想があがったことから、それなら実際に松吉牛とトロと食べ比べてもらおう、とメニューにしたとのこと。
季節柄、この日は松茸も登場し、高級食材のマリアージュを楽しめた。旬の食材を用いた料理が楽しめるのも和食の醍醐味だ。
〆のカレーも絶品!凝縮された肉の旨みがほとばしる!
大満足のコースの後、ここに来たら是非〆に味わってもらいたいものがある。
松吉牛のスジなどでとった肉出汁が効いたお茶碗のカレーだ!
塊肉がゴロゴロッと入ったここでしか食べられない贅沢な一品。〆にさらっと食べられてしまうお茶碗サイズなのも嬉しい。
1日10食限定極上テンダーロインカツサンドも見逃せない!
テイクアウトのみの限定品¥15,000(レストランで食事した客が購入した場合は¥9,000で提供)
コースとは別に、テイクアウトで買うことができる1日10食限定の松吉牛「テンダーロインカツサンド」にも注目だ!
カツは180℃の油で2分半という短時間で仕上げる。「コレ以上、火を入れてしまうとパサパサになってしまうんです」と語るように、少しレアな感じのお肉からは肉汁がジュワッとあふれ出し絶妙!
またカツに相性抜群の特製ソースがあいまって絶品。
店名の『M2』は「松吉牛」とシェフ「的場圭司」がタッグを組んだことから、双方の頭文字を取り名づけられた
東京では唯一『M2』でしか楽しめない、幻の松吉牛。この味は、正に唯一無二のものだった。
また禅の世界観を表現した洗練された内装も特徴的で、東京らしいイマドキな雰囲気を感じることが出来た。
幻の和牛・松吉牛を武器に日本の食文化を世界へ発信していく『M2』。今後の飛躍から目が離せない!