きちんとケアしているのに、肌コンディションがイマイチだったり、トラブルが起きたり。その原因は、「私の肌質はこうに違いない」という思い込みによるものかも! 間違った認識によるスキンケアは、さらなる肌荒れを招くことも。

そこで、美容皮膚科タカミクリニックの山屋 雅美医師が、正しい肌タイプの見分け方&合わせたケア方法をレクチャーします!

肌タイプを知る重要性

「肌タイプは人それぞれで、角質層の水分量やセラミド量、皮脂量、炎症の有無などによって異なります」と山屋医師。顔のパーツによって、皮膚の性状も違うのだそう。

「自分の肌タイプがわからないままスキンケアを行うと、効果が出にくい方法を選んでしまうことや、肌トラブルを招く原因になってしまうことがあります」

肌タイプを見誤ると、こんなトラブルも!

「例えば、脂性肌でニキビに悩まれている人がオイルやクリームなど油分の多いアイテムで保湿を行うと、ニキビの悪化につながります。また、間違ったスキンケアにより、バリア機能が低下し、敏感肌を誘発している方が増えています」

肌のテカリに悩んでいるため「自分の肌=脂性肌」と思っていたけれど、乾燥により皮脂分泌が過剰になっている乾燥性脂性肌だった、という事例もあるのだとか。自分の肌タイプをしっかり認識することが重要!

肌タイプ診断

では、具体的にどんな肌タイプがあるのか、その肌の特徴と見極め方法、正しいスキンケア法をレクチャー! まずは、自身の肌タイプを見極めてみましょう。

見極め方


いつも通りの洗顔を行う。
タオルで水分を拭き取ったら、化粧水などの化粧品をつけず、5分程度そのまま放置。
時間が経ったら、肌状態をチェック。

以下から、今の自分の肌の状態に近いものをクリックして下さい。

■顔全体に強いつっぱり感があり、潤いがない。頬や目元、口元にかさつきを感じる。

■顔全体にベタつき感がある。顔が皮脂でうっすらテカっている。

■顔全体、または頬の上部など、部分的にピリピリとした刺激を感じる。

■Tゾーンが脂っぽい、頬や口元にかさつきを感じるなど、部位によって肌状態が異なる。

乾燥肌

顔全体に強いつっぱり感があり、潤いがない。頬や目元、口元にかさつきを感じるあなたは、乾燥肌タイプです。

乾燥肌の特徴

角層が乱れたことで、水分が肌表面から逃げやすくなっている状態です。水分と皮脂、セラミド量が少なく、つっぱり感やカサつきがあります。冬は部分的に粉をふくことも。1分以上の長いクレンジングや肌への摩擦、保湿不足が主な原因です。毛穴は小さく目立たないが、乾いてカサカサしていて粉をふいたように見えることも。

正しいスキンケア法

しっとりとした化粧水とセラミド美容液がおすすめです。ニキビがない人は、乳液やクリームなどの保護アイテムを、ニキビがある人は油分の多いアイテムを使用するとニキビが悪化したり、できやすくなります。

油分、水分ともに不足しているため、モイスチャーバランスを整えるために、肌に十分な水分と油分を与えることが必要です。

脂性肌

顔全体にベタつき感がある。顔が皮脂でうっすらテカっているというあなたは、脂性肌タイプです。

脂性肌の特徴

水分量、皮脂量ともに多く、肌表面がテカリやベタついている状態です。化粧崩れやニキビ、毛穴の黒ずみに悩むことも。毛穴は比較的大きく気になり、このためキメは粗く見えるのが特徴。鼻周り、あご、眉間に赤み(炎症)が誘発されやすいこともあります。

正しいスキンケア法

テカリやべたつきが気になって洗浄力の強い洗顔を使いがちですが、洗いすぎると逆に過剰な皮脂が分泌される原因になります。皮脂を抑える効果のあるビタミンC誘導体配合の化粧水と、ゲルタイプなど油分が少なめのテクスチャーが軽い保護アイテムの組み合わせがおすすめです。

敏感肌

顔全体、または頬の上部など、部分的にピリピリとした刺激を感じるというあなたは、敏感肌タイプです。

敏感肌の特徴

角層が薄くなって、少しの刺激でも影響を受けやすくなっている状態です。お手入れをするとピリピリしたり、肌に痒みや赤みが出ることもあります。

正しいスキンケア法

季節の変わり目や花粉などの肌影響だけでなく、合わない化粧品やスクラブなど、肌への摩擦により引き起こされることが多いため、敏感肌用のスキンケアラインを使用しましょう。スキンケア時は、肌に摩擦を与えないよう注意を!

混合肌

Tゾーンが脂っぽい、頬や口元にかさつきを感じるなど、部位によって肌状態が異なる場合は、混合肌タイプです。

混合肌の特徴

Tゾーンは脂っぽいのに、Uゾーンは乾燥するなど、水分量、皮脂量のバランスが肌の部位により異なるため、同じケアをするとニキビや毛穴つまりなどを起こしやすくなっています。額や鼻、あごはベタつきがきで、頬や目元、口元は乾いてカサついています。

正しいスキンケア方法

肌の部位により水分量、皮脂量が異なるため、保護アイテムを使い分けて。水分不足により、皮膚の保護作用で過剰に皮脂が分泌されている可能性があります。化粧水でしっかり保湿をした後に、油分が少なめのゲルタイプの保湿アイテムをベースに、乾燥する部位には乳液やミルクを重ね付けするなど、肌の部位によって補う油分を調整しましょう。

自分の正しい肌質を知ることが、今の、そして将来の美肌へと導くカギとなります。しっかり見極め、肌質にあったスキンケアを取り入れてみて!

■今回お話を伺ったのは…

美容皮膚科タカミクリニック 山屋雅美医師

しわやたるみ、シミなどのエイジング悩みに対する治療を主に担当。一人ひとりの悩みに寄り添う丁寧な診察と、高い技術力が人気。

美容皮膚科タカミクリニック

住所:港区南青山3-18-5 モンテプラザ2・3FTel.03-5414-6000(初診)