(株)エムズコレクション(TDB企業コード:690119526、資本金5000万円、鳥取県境港市竹内団地278-7、代表木下光行氏、従業員22名)は、10月21日に鳥取地裁米子支部へ自己破産を申請した。

 申請代理人は古河真人弁護士(広島県広島市中区上幟町1-14 STクレストビル201、広島つばさ法律事務所、電話082-223-6833)。

 当社は、1998年(平成10年)5月に婦人服、衣料品の小売業を目的に設立され、2003年12月にラーメン店、バイキングレストランをオープンし、外食産業に進出した。その後、積極的な新規出店を進めて、山陰両県のほか山口県、岡山県、香川県、滋賀県などにラーメン店、レストランを展開し、ピーク時となる2013年3月期には年売上高約12億6000万円を計上していた。

 しかし、同業者との競合激化などで2012年頃から店舗閉鎖や元店員への運営譲渡を進めたほか、2017年5月には婦人服小売部門を関係会社に移して事業規模を縮小したため、2020年3月期の年売上高は約5億7600万円にまで落ち込んでいた。また、多額の開発費償却や赤字決算が続いていたことで、財務内容は債務超過の状態が続いていた。

 今期に入ってからは、新型コロナウイルス感染拡大による影響で各店舗ともに集客力が大きく落ち込み、業況はさらに悪化していた。そのため、レストラン3店舗を閉鎖して経費削減に努めていたものの、資金繰りに改善はみられず仕入先への支払遅延が発生し、ここにきて事業の継続を断念した。

 負債は約5億円の見込み。

 なお、ラーメン店8店舗およびセントラルキッチン(製麺工場)については、10月20日付で同業の第三者に営業譲渡されており、現在も通常通り営業している。

 鳥取県内での新型コロナウイルス関連倒産は2件目で、中国地方では36件目となる。