10月16日(金)に劇場版『鬼滅の刃』無限列車編がついに封切られました。

 本作は、シリーズ累計発行部数1億部を突破した漫画が原作。昨年TVアニメ化を果たすと、人と鬼との切ない物語に躍動感あふれる映像で描かれる鬼気迫る剣戟、時折コミカルに描かれるキャラクターたちが人気を呼び、日本だけにとどまらず、世界各地から熱い視線が注がれてきました。TVアニメでは、昨年9月末に放送された最終話で、主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)とその仲間たちが、“無限列車”に乗り込むシーンで“竈門炭治郎 立志編”の物語が幕を閉じましたが、劇場版ではその無限列車を舞台に、炭治郎たちの新たなる任務が描かれます。

 劇場版に向けて、TVアニメを見返していた筆者。何度見ても、炭治郎の強さ、特に身体能力の高さには驚かされます。

 そんな中で、ふと気になったことが……。

 炭治郎は「鬼殺隊」が使う武器“日輪刀”を使い、「全集中の呼吸」で繰り出す必殺技で鬼を倒すのですが、その他にも持ち前の“頭の固さ”を使った「頭突き」で鬼を怯ませるシーンも見られました。

 「鬼を怯ませるくらいの炭治郎の頭突き、一体どれくらいの威力なのだろうか?」と気になり過ぎて「このままでは劇場版に全集中できない!」と思った筆者。そこで今回、その威力を探ってみることにしました!

アニメ本編に登場した頭突きシーンを振り返る

 アニメ本編で登場した頭突きシーンは、計4回。実際には数少ないシ−ンですが、かわされることは無く、100%の決定率で相手へダメ−ジを与えています。

 以下、炭治郎の頭突きの戦果をご紹介。

【炭治郎頭突きの戦果】
※第一期テレビシリ−ズのみ(第1話〜第26話)
第2話出現の雑魚鬼⇒頭部への強ダメージ
年号鬼⇒左手首打撲 
伊之助⇒脳震盪
不死川実弥⇒打撲、鼻出血

炭治郎の頭突きの威力は“身体能力”がキーポイント

 炭治郎は身長165cm、体重61kg(15歳※鬼殺隊入隊時)と体格的にはそれほど恵まれていません。しかし調べていくと、この頭突きの威力は、炭治郎の身体能力に非常に適していることが判明しました。

 頭突きとは、頭蓋骨の前頭骨を対象物に叩きつけることをいうのですが、よく武道漫画にあるように、頭部を何度も打ち付けて鍛える……といったことは基本的に必要ないそう。痛みに耐える耐性は必要ですが、やり過ぎるとパンチドランカーのように脳に障害を引き起こすようです。

 当然前頭骨の強さは骨密度等、自身の生まれ持っているもので大きく左右されるのですが、それに加えて、下半身の強靭さ及び背筋力、そして首の筋力が大きく影響するとのことです。

 炭治郎は幼少の頃から重い炭を担いで山々を歩き、それが自然に鍛錬となり、前述したように下半身の強靭さと首の筋力が発達していたと思われます。

実際の威力は…プロボクサー〇〇級に匹敵!?

 では、実際の頭突きの威力とはどのようなものでしょうか。人間の前頭骨は非常に固く、ボクシングでも前頭骨にパンチを打った方の腕が骨折する等は、よくあるアクシデント。しかし、当然のことながら前頭骨が割れようものなら、下手をすれば即死です。

 そんな前頭骨の強さは、一体どの位あるのでしょうか? 人体の衝突傷害耐性を調べた論文によると、前頭骨が骨折に至る平均荷重は約607圓世修Δ任后だとすると……

 炭治郎の頭突きの威力は限界値近くであれば約600

 ちなみに、とある論文では、以下のような表記がなされていました。

 「世界ランカーで、後のヘビー級世界王者を対象者とした実験から得られたパンチ力は4096 N(417.66912圈 で、可変式パンチ力測定器からフォロースルーを想定した、顔面を押し出す力は 6320 N(644.4504圈 であった」(原文ママ)※1N=0.10197坿校

 とすると、炭治郎の頭突きはヘビ−級ボクサ−パンチ並。それも至近距離から不意に受ければ、いくら強靭な相手でも相当なダメ−ジを負うことになります。

禰豆子の頭突きも「超強力」疑惑…

 上記の炭治郎の戦果を見れば分かるように、ダメージを受けた相手は相当な身体能力の高い相手ばかり。そんな相手を怯ませるほど強力な頭突きを繰り出す炭治郎……なんて恐ろし……いや、頼もしいのでしょう!

 骨格は遺伝の影響が大きいそうで、頑丈な骨格は親譲りという要素も大きいのではないでしょうか? となれば、同じ両親の血を引き継いでいる妹・禰豆子もそれを引き継いでいるのでは……。

 実は、そんな禰豆子の頭突きシーンが、現在公開中の劇場版『鬼滅の刃』無限列車編で見ることができるそう! 炭治郎、そして禰豆子の頭突きの威力を、ぜひ劇場で確かめていただきたいです。

参考文献及び資料
テレビ 【鬼滅の刃】
ウィキペディア 【頭蓋骨】【ニュ−トン(単位)】
ピクシブ百科辞典【竈門炭治郎】
「人体の衝突傷害耐性」 森本 一史氏
東京農工大学博士論文 「生涯スポーツとしてのボクシング指導 のための体幹機能に着目した ストレートパンチ動作の解析」 岩本 直也 氏

文・内海 健(よしもとライターズアカデミーウエスト)

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