モバイルICOCA(仮称)が2023年春に提供へ!開発に着手

西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)は16日、交通系ICカード「ICOCA(イコカ)」のサービスをスマートフォン(スマホ)などで使えるようになる「モバイルICOCA」(仮称)を2023年春に提供開始することをめざして開発を進めることにした発表しています。

これにより、現在のICOCAカードでは定期券の購入やチャージなどを行うために駅窓口や券売機を利用する必要がありますが、いつでもどこでもチャージなどができるほか、単にICOCAカードからの置き換えに留まらず、スマホならではの新たなサービスの展開も図っていくとのこと。


これまで鉄道系ICサービスでは長らく「Suica」のみがモバイル化しており、他のサービスは対応していませんでしたが、今年3月に「PASMO」がモバイル化を開始し、現在はSuicaおよびPASMOがスマホなどにて利用可能となっています。なお、Suica・PASMOともにAndroidだけでなくiPhoneにも対応しています。

モバイルICOCAの具体的な仕組みなどの詳細については明らかにされていませんが、モバイル化によって「いつでも」「どこでも」「非接触」「非対面」で可能となるとしており、恐らく「モバイルSuica」や「モバイルPASMO」と同様に非接触IC機能「FeliCa」を利用するものと見られます。

例えば、決済・乗車・認証機能を担うICOCAと、デジタル技術の活用して同社のオンライン予約サービス「e5489」や「EXサービス」、鉄道情報提供機能などを提供するMaaSアプリ「WESTER」やせとうち観光ナビアプリ「setowa」などとシームレスに連携させる計画だということです。

さらにグループ共通でのポイント付与やデータの活用を通じ、次回も同社のホテルや鉄道、商業施設で利用してもらえるような循環型で魅力あるサービスの提供をめざして「個」に応じた人の移動や生活、観光を便利にするサービスを2025年の大阪・関西万博を1つのターゲットとして作りあげていくとしています。

なお、JR西日本ではこの10月から利用者が使う駅の自動券売機などに抗ウイルス・抗菌加工を実施しているとのことで、車両に噴霧加工している製品と同じものを活用し、同社のすべての自動券売機など約3100台が対象で、来年1月末までに完了予定となっています。



記事執筆:memn0ck


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